ライバル不在の迷いかな?
現在公開中の映画で『ジョーカー』という作品が話題になっている。面白い、感動する、という声がいくつも目や耳に届いている。
バットマンの宿敵であるジョーカーがどのようにして誕生したか、という物語らしい。だからバットマンであるブルース・ウェインはまだ少年で、この映画でバットマンの活躍はないようだね。いわゆるスピンオフ作品なのかな。
ちょっと気になる映画なので観たい気持ちはある。だけど今年の年末はいくつか観るつもりの作品があるので、この作品はレンタル待ちになりそう。
ただボクの場合、『ダークナイト』という映画でジョーカーを演じたヒース・レジャーの演技が心に刻み込まれている。彼が演じたジョーカーは、ジャック・ニコルソンのジョーカーを完全に忘れさせた。あのぶっ飛んだ演技は天才だとしか思えなかった。そしてその天才は早世してしまった。残念だよなぁ。
ショックが強くてその続編を観ていなかったけれど、『ジョーカー』の影響もあって続編が放送されていたので観ることにした。
『ダークナイト・ライジング』という2012年のアメリカ映画。バットマン役のクリスチャン・ベールを筆頭に、マイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマンというレギュラー陣が出演している。
そしてこの作品では、この写真のアン・ハサウェイが登場している。さらにジョセフ・ゴートン=レヴィット、マリオン・コティヤール、トム・ハーーディーというクリストファー・ノーラン監督が『インセプション』で大活躍した俳優を起用している。驚いたのはチョイ役で出たリーアム・ニーソン。
さて映画の内容なんだけれど、普通に面白かった。CGもよくできていたし、ストーリーの展開もスピードがあってよかったと思う。だけど前作の『ダークナイト』に比べるとかなり落ちる。
なぜだろう? と考えていて気がついた。それはジョーカーがいないから。ヒース・レジャーがいないから。
悪役のベインを演じたトム・ハーディーはよかったと思う。彼だと気がつかないくらい。だけどどうしても付け焼き刃的な悪役にしか見えない。ジョーカーのような心の闇が見えてこないんだよなぁ。だから街を破壊しようという動機も希薄に思える。
ボクの想像だけれど、前作でジョーカーが逮捕されたあと、悪役はアーロン・エッカートが演じるデント検事に移行した。そしてその戦いによってバットマンが『ダークナイト』となった経緯が語られる。
そして続編で監督は再びジョーカーを使うつもりだったんじゃないだろうか? ところがヒース・レジャーが亡くなってしまった。それでこのベインというピンチヒッターの悪役を作らざるを得なかったのかな。そんな気がする。
だから本当のライバルがいないという『迷い』が、この映画の全編にただよっていたように感じた。どうしても前作と比べてしまうので、トーンダウンした印象になってしまうんだろうね。
でもボクとしてはこの映画にめちゃ満足している。なぜならアン・ハサウェイのキャットウーマンがキュートだから。彼女のアクション映画なんて、めったに見られないものね。それだけでも時間をかけて観た価値があった。だからボクとしては、かなり満足した映画だったwww
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