極端な食生活はNGということ
食生活にもいろいろあって、昨日観た『ドクター・スリープ』の悪役たちの食料は人間の生気。それも超能力者のものが美味で、恐怖や絶望に満たされるとさらに美味しくなるそう。
結果として彼らが亡んだのは、その食料が極端すぎて欠乏したから。だから無理をして墓穴を掘ってしまった。これは現実世界でも言えること。
結局、極端な食生活をしていると命を縮めることになるんだろう。
人間の食生活に関しては、数えきれないほどのパターンがある。民俗的なちがいや宗教的な要因まで含めると、食が文化だということがよくわかる。近年では健康問題も取り沙汰されるようになり、さらに複雑化している。
なかでも大きく二分されているのが、肉を食べる人とベジタリアン。イギリスのオックスフォード大学の研究者が、とても興味深い結果を報告している。
肉食が主たる人は、心筋梗塞や狭心症等の虚血性心疾患にかかりやすい。うん、これは素人でも理解できる。
ところがベジタリアンの人は、脳梗塞等の脳卒中を起こしやすいことが結果として出た。これはかなり意外な結果だよね。
この研究は1993年からデータを取り始め、最終的には2016年の現況まで調査されている。当初は6万人からスタートしているので、データとして信憑性が高いと思う。
普通に肉を食べる人を参照群の基準に置いた。それでちがう食生活の人たちを比較したもの。
虚血性心疾患に関するものだと、肉を食べる人に比べて魚を中心に食べる人のリスクが13パーセント減少して、ベジタリアンの人は22パーセントもリスクが低くなる。これはいままでの一般常識として納得できる。動物性脂肪による悪影響だろう。
ところが脳卒中に関する結果に驚いた。なんと肉を食べている人に比べて、ベジタリアンの人は発症リスクが20パーセントも高く、出血性脳卒中に関しては43パーセントも高いという結果が出ている。
つまり数字から見れば、ベジタリアンの人は脳卒中になりやすいということ。う〜ん、これは興味深い結果だよなぁ。
その理由までは明らかにされていない。野菜を食べすぎると脳卒中になりやすいのか、それとも肉を食べないことが原因なのかわからない。これについては今後の研究に期待したいところ。
とにかくこのデータから考えられることは、食生活に関しては極端に走らないほうがいいということ。人間というのは基本的に雑食の動物。だから野菜も必要だし、場合によっては動物性タンパク質も必要なんだと思う。
もちろん体質に個人差はあるし、宗教的な要素も無視できない。それぞれの人によってバランス感覚はちがうだろうけれど、極端な食生活に走らないほうがいいということだろうね。
ただバランスの取れた食生活というものは、実は経済的な要因が大きく左右する。いわゆるセレブと呼ばれる人ほど、バランスの取れた食事をしている場合が多い。一方で貧困に苦しんでいる人は、安価な炭水化物に栄養を依存する。その結果肥満になる人が多いそう。
なかなか難しい問題だけれど、自分たちの現状の範囲で適切なバランスを意識するしかないんだろうね。
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