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高羽そらさんインタビュー

捨てられない、変えられない

ここのところ、ネットで『黒タイツ』という言葉が飛び交っていた。なんだろうと思って調べてみると、ある高校の校則のことだった。

 

黒タイツがダメなワケ 校則とのたたかい

 

これは人間心理を突いた興味深い話題だった。岐阜県に開校から130年という県立の進学校がある。その学校の校則に、女子生徒のタイツはベージュのタイツかそれに準ずる色に限って認めるというものがあるらしい。

 

なんやねん、この校則は!!!

 

バカらしいにもほどがある。当然ながらいまの生徒たちは不満を感じていた。なぜ黒のタイツがダメなのかわからない。それで生徒会が一丸となって校則の改定を求めた。

 

このあたりの学校とのやり取りはかなり面白いので、リンク先の記事を見てもらえばと思う。どれだけ生徒たちが理詰めで校則の理不尽さを指摘しても、学校側は徹底的に拒否した。ただし、生徒たちを納得せる論拠はゼロ。校則なんだから守れというだけ。

 

最終的に生徒たちが保護者だけでなく、多くの卒業生を巻き込んだことで決着した。さすがの学校側も、卒業生に指摘されることで態度を変えざるを得なかったんだろう。

 

学校側がこの校則にこだわったのは、生徒に規律を守らせることで学校としての責任を果たしていることを示したかったのだろう。学校としてはやるべきことをやっているので、生徒に問題が起きれば家庭の責任ですよ、という空気が見え隠れしている。

 

それゆえ保護者は卒業生の声を無視できなかったのだろう。だけどもっと大きな理由がある。それは以前からあるものを捨てられない、変えられない、という人間心理だと思う。だから校則で決まっているという理不尽な理由だけで、改定を認めようとしなかった。

 

校則の内容が現状に合致しているかどうかを判断できない。さらに決まっているものを変えてはいけないということに固執して、完全に思考停止している。この心理はいわゆるゴミ屋敷に住んでいる人にも共通している。

 

本当に必要かどうかに関して思考停止していて、いつか使うからと物が捨てられない。そうして不用品が部屋を蹂躙していく。校則だって定期的に見直せばいいだけのことなのに、決まっているものを変えることに抵抗を感じてしまう。

 

校則がなければ生徒たちが不良化するとでも思っているのだろうか? そのあたりの感覚は、教師としての資質の欠如を感じてしまう。

 

ボクが住む隣町に、灘高校という有名な進学校がある。卒業生のほとんどが東大や京大に進学するという学校。この学校には制服もなければ、校則もない。すべてが生徒の自主性と良心に任されている。そこには生徒に対する、教師の強い信頼感が見える。

 

そう思うと、タイツの色にこだわっている学校側がバカに見えて仕方ない。常に現状を把握してフィードバックしていく習慣をつけないと、日本は世界から取り残されて新しいものが生まれてこないと思う。これは学校教師だけでなく、社会人すべてに言えることだよね。

 

本当にいまのままでいいのか?

 

この問いは、ボクたちが持ち続けていくものだろう。そうして不必要なものは捨て、変えるべきものは変えていくことが大切。そのことを、この記事の高校生たちが教えてくれているように思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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