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高羽そらさんインタビュー

小さな勇気が人生を変える

勇気というのは、出そうと思って出るものじゃない。夢中で行動したことの結果を見て、あとから考えるとあれが勇気だったんだと思える。

 

勇気を出そう、と思って行動するのは簡単じゃない。むしろ逃げ出す場合のほうが多くなるだろう。勇気が必要だということは、それなりに危険であり、窮地に立っているわけだから。ほとんどは勇気を出せないまま終わることになる。

 

だけど人生に勇気は必要。でないと好きな異性に告白できない。まぁ、放っておいてもモテる人は勇気なんて必要ないかもしれないけれどねwww

 

だからほとんどの凡人は、小さな勇気を積み重ねていくしかない。でもやらないよりいい。そんな積み重ねによって、人生を大きく変えていくことができる。尻込みしたままで人生を終えるのか、思い切って行動に移すのか。そのちがいは大きい。

 

ある小説を読んで、主人公たちと一緒になってそんな勇気を体験することができた。読み終わったとたんに、同じ勇気が自分にそなわったように感じる物語だった。

 

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『夏の騎士』百田尚樹 著という小説、

 

百田さんが久しぶりに書かれた小説の最新作。この小説を出版したあと引退宣言をTwitterで表明されたけれど、その後にいろいろなやり取りがあって引退宣言を撤回された。著者のファンとしてはうれしい限り。

 

この小説の主人公は遠藤宏司という小学校6年生。40代になった宏司が小学校時代を回想しているという構成になっている。彼はどちらかと言えば落ちこぼれ。そして類は友を呼ぶという言葉どおり、彼の友人である陽介と健太も落ちこぼれだった。

 

ある日のこと、宏司は急に思い立って騎士団を結成する。もちろんメンバーは陽介と健太の3人。そして秘密基地を作り、そこで作戦会議を行うようになった。こうでもしなければ、自分たちがこのまま落ちこぼれで終わってしまうような気がしたから。

 

そんな騎士団が様々なトラブルに巻き込まれたり、挑戦を強いられていく物語。まだ昨年に出たばかりの小説なので、ネタバレはしないでおこう。だけどいままでの百田さんの小説のなかで、トップ3に入る素晴らしい内容だと断言できる。だから絶対に読んで損はないよ。

 

人によっていろいろな例えが出ていて、百田氏版の『スタンド・バイ・ミー』という声が多い。スティーブン・キングの作品だけれど、映画を観たり小説を読んだ人ならイメージできるだろう。

 

ボクなら同じスティーブン・キングで例えるとしたら、百田氏版の『IT」だと思う。もちろんホラーじゃないけれど、『IT』の少年少女たちも落ちこぼれ集団であって、『ルーザー・クラブ』と自分たちで名付けていた。

 

この小説にペニーワイズのような悪魔は出てこないけれど、連続殺人犯が登場する。もちろんこの騎士団に影響してくる。そして『IT』の紅一点であるべバリーのような同級生も登場する。壬生紀子という名前の少女。この子がめちゃめちゃカッコいい!

 

この騎士団と壬生紀子の小さな勇気の積み重ねによって、彼らの人生を大きく変えていくことになる。誰にも落ちこぼれなんて言わせなくなるという展開。

 

この小説を読みながら、ボクが期待していたことがあった。そして絶対にそうなると思っていたことがある。それが最後のページの3行に記されている。ボクの勝手な想像だけれど、百田さん、あるいは担当の編集者は、あえてこの3行が改ページになるように構成したと思う。

 

最後の最後まで読んだ人だけ、この喜びの瞬間を体験できるから。だとしたら、かなり粋なはからいだよなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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