新型肺炎の脅威はこれから本番
新型肺炎の拡散が止まらない。すでに6万人という人が感染していて、1600人近くの人が亡くなっている。もし中国が正確な数字を隠蔽していたら、もっと大きな被害になっているかも。
日本も世界から中国に次ぐ汚染国扱いをされている。それは中途半端な対応をとった日本政府の危機管理能力の欠如がもたらしたものだろう。そしてそのことによって、新型肺炎の本当の脅威がこれからやってくると思う。
ウイスル感染の拡大もそのひとつだけれど、もっとも警戒すべきなのは経済への影響。今朝のニュース速報で、10月〜12月のGDPが五期ぶりに減少したことが報道されていた。だけど年明けの数字が出ると、もっと恐ろしいことになっているように思う。
嵐山「スイてます」新型肺炎で激減、逆手に誘客キャンペーン「本来の姿味わって
去年の秋には観光客であふれ返っていた京都が、シーズンオフとはいえガラガラになっているとのこと。観光地の代表である嵐山では、そんな状況に危機感を覚えている。どうにか客足を取り戻そうと、必死になってキャンペーンに取り組んでいる。
一方、ボクが以前働いていた祇園町ではこんな声が出ている。
【新型コロナ】観光客減の京都「不謹慎かもしれないけど、この状況が続けばいいのに」
大勢の外国人たちが祇園町を訪れていたことで、地元の人たちはウンザリしていた。マナーの悪さが問題になり、舞子さんたちもかなり困っているという状況が続いていた。
だけど新型肺炎の影響で、祇園の花見小路はひっそりとしているそう。地元の人たちは10年前の祇園町が戻ってきたようで、この状況が続けばいいのにという声も出ているらしい。
嵐山と祇園の対応は正反対だけれど、現在の状況が続いて桜のシーズンになると、どちらも真っ青になってしまうと思う。インバウンドの人たちがどれほど日本の経済に好影響を与えていたかを、思い知ることになるような気がしている。
4月に『都をどり』を開催しているボクの元職場である祇園甲部では、旅行会社からツアー客の予約が入ってくるころ。そして3月になれば、入場券の販売も始まる。どんな状況なのかわからないけれど、おそらく例年に比べて予約が減少しているのではないだろうか。
新型肺炎によって海外の人が日本を訪れないだけでなく、日本国内の人の移動にも影響が出てくるはず。普段なら春の陽気に誘われて京都へ行こうと思う人たちも、今年は列車やバスに乗ることを控えようと思うはず。
そんな自粛ムードが定着してくると、日本の経済全体に想像を絶するような悪影響を及ぼしてくると思う。もし『都をどり』に空席が目立つようになったら、祇園町の人たちも「この状況が続けばいいのに」なんて言っていられなくなるだろう。
考えようによっては、インバウンド頼みだった観光業界のあり方をチェンジするチャンスかもしれない。だけど現状の日本において、急な方向転換は難しいだろう。あわあわと現状を嘆いているうちに、取り返しのつかない不況がやってくるような気がする。
とにかく新型肺炎の騒ぎが、桜の咲く時期までに収束することを願うしかない。でないと病気の蔓延以上に恐ろしい結果が待っているような気がする。
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