メディアの嘘が許せない理由
『嘘から出たまこと』という言葉がある。でたらめで言ったことが、現実に起きてしまうということわざ。
この場合は出来事が本当に起きているから、その嘘もある程度は容認できる。だけど実際には何も起きていないのに、それが事実だとして認知されてしまうのは最悪。そんなことが、現代社会では日常的に起きている。
ダレノガレ明美への“虚偽報道”、ニュースサイトが謝罪文掲載 本人憤り「負のイメージ簡単には消せない」
ボクはダレノガレ明美さんのファンじゃないけれど、このニュースは目についた。朝日新聞が関与するAERAのニュースサイトで、彼女が薬物を常用しているような記事が書かれたとのこと。名前は伏せられているけれど、ダレノガレ明美さんだと特定できるらしい。
彼女と所属事務所が厳重に抗議した結果、ようやく嘘を認めて謝罪したとのこと。
「記事は関係者に対する十分な取材や事実確認ができておらず、ご批判を真摯に受け止め、記事を取り消し、ダレノガレ明美氏とLIBERA株式会社に深くおわび申し上げます」
この謝罪に対して、ダレノガレ明美さんがコメントを発表している。謝罪文を掲載したとはいえ、目立たない小さな場所。彼女はかなり怒っている。
「AERA dot.のフェイクニュースでSNSで私がどれだけ嫌な思いをしたか、両親がどんな気持ちだったか、ファンの皆様、仕事の関係者の皆様を不安にさせてしまったか。せめて、本当に謝罪する気持ちがあるのなら、訂正、謝罪文をしっかりネットニュースとして配信してもらいたいです」
「フェイクニュースを流す事は簡単です。でも、この記事でついた私の負のイメージは簡単には消せないのです」
ほんと、彼女の言うとおりだと思う。アクセス数を増やすために、あるいは紙媒体なら購読数を増やすため、メディアがあることないことを書くのは昔からある。著名人もある程度の捏造記事は仕方ないと思っているだろう。
だけど現代社会にはネットがある。一次情報の発信者がフェイクニュースを流しても、それは『嘘から出たまこと』になってしまう。それもたちの悪い方のパターンで、実際に起きていないことが事実として拡散されていく。
そうなってしまえばダレノガレ明美さんの記事と同じように、どれだけ訂正しても遅い。その訂正文が拡散されることはなく、まちがった事実だけがネットを駆け抜けていく。
こんな時代だからこそ、ボクはメディアの嘘が許せない。事実誤認というレベルではなく、悪意のある嘘が垂れ流しになっているから。
でもこの訂正文を目にしても、「バレていないだけで、本当は薬物をやっているかもしれない」と言う人があるかもしれない。そんな人は、すでにメディアの悪意に洗脳されていると思った方がいい。
著名人が逮捕されて、その罪を認めた段階で事実かどうかが判明する。だけどそうなっていない状態で罪人だと決めつけてしまう人が多い。だからフェイクニュースが事実のように拡散されてしまう。
個人の人権に関わるような出来事に関しては、噂の段階や事実認定ができない状況で拡散するべきじゃない。その行為は、フェイクニュースを発信している人と同じくらい非道なことだと自覚するべき。まぁ一番悪いのは、平気で嘘を書く連中だけれどね。
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