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高羽そらさんインタビュー

復讐という名のエクスタシー

なんとなく体調や気分がイマイチで、モヤモヤしているときは誰にもあるだろう。そんなときに気分を一気に変えてスッキリする方法があれば、つい手を出してしまうはず。

 

でもその方法がお酒や薬物だと、依存症になって自らを破滅させてしまう。ギャンブルなども同じだよね。

 

ということで映画はどうだろう? 昨日のボクはなんとなく体調がイマイチでモヤモヤしていた。ところが映画を観たことで、ある種のエクスタシーを感じてスッキリした。他の人に当てはまるかどうかはわからないけれど、素晴らしい作品なので紹介しておこう。

 

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『デス・ウイッシュ』という2018年のアメリカ映画。1972年にチャールズ・ブロンソンが主演した『狼よさらば』のリメイク作品。リメイクされるほどの物語なので、ストーリーは申し分ない。そのうえ、主演したブルース・ウィルスが最高にカッコ良かった。

 

シカゴに暮らす主人公のポールは優秀な外科医。手術の腕はたしかで、大勢の救急患者の命を救っている。銃の発砲事件が多いシカゴで、撃たれたのが警官であろうと殺人犯であろうと、医師として全力で命を救ってきた善良な人物。

 

ところがポールの誕生日に事件が起きる。彼が留守にしていたときに自宅に強盗が入り、妻は射殺され、大学進学が決まったばかりの娘は意識不明の重体でICUに搬送される。それがポールにとってどれほどの苦悩であったかは、映画の前半で見事に描き切られている。ボクも悔しくて仕方なかった。

 

ところが警察の捜査は一向に進展しない。なぜなら気が遠くなるほど多くの強盗や銃撃事件が頻発しているから。妻を失い、意識が戻らない娘に絶望したポールは警察の仕事に納得がいかない。こうなったら自分で犯人を探し、復讐するしかない。

 

そう決意したポールは、病院に運び込まれたギャングから銃を奪う。そして時間をかけて銃のトレーニングを積む。YouTubeで検索しながら銃の手入れ方法や撃ち方を身につけていくのが現代風。

 

そしてある日のこと。神経症で眠れずに深夜の街を徘徊しているとき、女性が自動車強盗にあっていた。それを見かけたポールは、犯人たちと銃撃戦をした結果すべて殺して女性を助ける。フードをかぶっていたので顔はわからないが、通行人によって撮影された動画がSNSに流れる。

 

街を救う正義の死神(グリムリーパー)として話題になる。悪人を殺すだけで快感を得て、神経症が緩和することを知ったポールは、医者の仕事をしながら世直しの殺人を繰り返す。殺されたのはギャングや麻薬の売人ばかり。だから街の人たちは死神を称える。

 

やがて彼は自分の妻を殺した犯人たちにたどり着く。映画の後半になって本格的な復讐劇が始まる。映像的にはかなりエグいので、子供には見せられないだろう。だけど次々と復讐を果たしていく姿を見ているだけで、ボクまである種のエクスタシーを覚えた。そして気持ちがスッキリしていく。

 

妻の事件を捜査していた刑事はポールの犯行だと気づくけれど、明確な証拠がない。やがて映画はクライマックスへ。娘が意識を取り戻したあと、娘の口封じのため自宅にやってきた悪党連中を、ポールが見事に返り討ちにする。

 

ポールは完全に復讐を果たすと、刑事にすべてを告白する。だけどその刑事は適当なストーリーを考えて彼をかばう。結果としてポールの妻以外で死んだのは、悪人たちばかり。倫理的には許されないんだろうけれど、感情的にはポールという人間を容認してしまう。いやぁ〜、マジで最高の映画だった!

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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