口汚い言葉は鎮痛効果がある?
古い邦画を観ていると、たまにドキッとするセリフが出てくる。その当時は一般的に使われていた言葉でも、いまでは差別用語として使用不可となっているものが多い。
だから古い映画をテレビで放送するときは、断り書きが添付されるようになった。だけど子供のころから聞いて育った言葉は、しっかりと言語中枢に根付いている。あえて使わないようにしているけれど、その言葉に対するイメージが消えてしまったわけじゃない。
これは日本に限らず、海外でも同じ。ミュージックビデオなんかでも、『ファック』という言葉が入るところに『ピー』という音が上書きされていることがある。でも映画は比較的寛容だよね。『ファック』や『マザーファッカー』というセリフを連発している映画が多いように思う。
ただ人前やテレビの生放送では、そうした口汚い言葉は禁止ワードとなっている。そんな口汚い言葉に、意外な効果があるらしい。
口汚い言葉を連呼すると、人は物理的な痛みの感覚が軽減されるという研究結果
タイトルのとおり、口汚い言葉を連呼すると、人間は痛みを感じにくいらしい。面白いよなぁ。ただその理由はわかっていないそう。主に2つの説が出されている。
『感情興奮原因説』
汚い言葉を連呼することで、感情がたかぶり自律神経が興奮して鎮痛効果をもたらす、というもの
『注意散漫原因説』
ののしることで、痛みから注意が逸れる、というもの。
どちらの説もありそうに思える。この2つのうちどちらが作用しているかについて、アメリカで行われた実験が面白い。リンク先の記事によると、『ファック』とよく似た造語と、注意をそらすユニークな造語を使ってみた。
結果として造語にはまったく鎮痛効果がない。つまり口汚い言葉は、『そのもの』を使用しないとダメらしい。だからどちらの説が有効なのかは、いまの段階では不明とのこと。
とにかく鎮痛効果があるのは、子供のころから『禁止ワード』として刷り込まれている言葉だけ。だからボクたち日本人には、『ファック』という言葉に鎮痛効果はほぼないだろう。最初に書いたように、ボクの世代が子供のころから刷り込まれてきた言葉なら、痛みをやわらげてくれるかもしれない。
そういえば日本の漫画で読んだことがあるけれど、女性の体験談として出産中の暴言が紹介されていた。陣痛に苦しんでいるとき、普段は言わないような言葉を連呼したというもの。もしかしたら痛みを軽減するため、無意識にそんな言葉が出てきたのかもしれないね。
洋画でも銃で撃たれた登場人物が、『ファック』と叫びながら痛みに耐えているシーンがある。そういう意味では、子供が口汚い言葉を覚えるのは無駄じゃないのかもねwww
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする