ベーシックインカムが来た!
新型コロナ対策として一人当たり10万円が支給される。神戸は申請書類の送付が他府県に比べて早く、10日ほど前に届いている。我が家はすでに必要書類を添付してポストに投函済み。
個人的にはありがたいと思う10万円だけれど、全体的な視点で見れば中途半端感は拭えない。本当に必要な人に必要な金額が届いていないように思う。だから職員に支給された10万円を取り上げて予算計上するような自治体が出てくるんだろう。
格差社会において本気で貧困に取り組むなら、ボクはベーシックインカムが最適だと思う。さらにAI等の機械が人間の単純労働をになってくれることで、ベーシックインカムはこれからの人間社会を支える基本になると考えている。そのうえ未来に暗雲しか見えない年金鮮度を解体するチャンスでもある。
ベーシックインカムは様々な国や組織によって社会実験が実施されてきた。そして全体的にはポジティブな傾向が見えている。ただかなり思い切った変革を迫られることになるので、本格的な導入には至っていない。
ところが新型コロナウイルスによって、導入せざるをえない状況になった国がある。それはスペイン。スペイン政府は、ついにベーシックインカムの導入を閣議で承認した。
これは歴史的な出来事。国家として初めて正式にベーシックインカムを導入した国として、スペインの名前は世界史に残るはず。それほど国民の経済状態が切羽詰まっているということ。そしてカタルーニャの独立問題を抱えているスペイン政府にとって、リーダーシップを見せつけるチャンスだと考えているはず。
そのベーシックインカムがどのようなものか、記事から抜粋してみよう。
『同制度により、一人暮らしの成人には月462ユーロ(約5万5000円)の所得が保障される。家族の場合は成人か未成年かにかかわらず一人当たり139ユーロ(約1万7000円)が加算され、世帯当たりの所得保障上限は月1015ユーロ(約12万円)とする。支給は他の収入に合わせて配分されるため、低賃金の仕事を持つ人は今回規定された最低所得基準に合わせる形で給与を上乗せして受け取ることになる。これでどの世帯にも年間平均1万70ユーロ(約120万円)の所得が保障されるという』
これがスタートすれば、大勢の人の生活を助けることになると思う。気持ちの余裕も生まれるので、治安の安定にもつながる。過去の社会実験によると、定額収入を得ても、人は働くことをやめない。注意すべきはギャンブル依存症とアルコールや薬物のジャンキーたちだろう。
スペインの結果次第で、ベーシックインカムの導入を検討する国が増えてくるはず。わずかでもメリットがデメリットを超えたら、世界を動かすきっかけになるだろう。
さて、日本はどうする? とりあえずベーシックインカム導入に向けての下地づくりは必要。それはマイナンバーだとボクは思う。
10万円のオンライン申請が混乱を招いたことで、マイナンバーと個人口座の紐付けが検討されている。これが義務化されたなら、ベーシックインカム導入する基本になるだろう。個人の資産状況がすぐにチェックできることで、適切な金銭の配分が可能になる。
この紐付けの効果は他にもある。脱税を防ぐのに役立つし、マネーロンダリングや『オレオレ詐欺』等の防止にも効果があるはず。基本的に架空口座が作れなくなるからね。とりあえず今後のスペインの状況に注目したいと思う。
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