言葉が不要なスタバは素敵
お店に行ったとき、ボクがもっとも苦手とすることがある。それは店員さんから話しかけられること。
散髪に行っても、ボクは全部で3つくらいしか単語を発しない。タクシーに乗っても行き先を告げるだけ。洋服店で声をかけられたら、すぐに外へ逃げたくなる。とにかく知らない人とあまり話したくない。
京都に住んでいるとき、妻と老舗の鳥料理店に行ったことがある。本当に美味しい料理を出す店で、コースの最後に出る卵かけご飯なんて最高。ただそのときはカウンターしか空いていなかった。
向こうはサービスのつもりなんだろうけれど、カウンターの向こうにいる店主がしゃべる、しゃべる。鶏肉好きなボクの様子が気に入ったのかもしれないけれど、とにかく口にあったかどうかを尋ねてくる。ウザいと思いつつ無視できない性格なので、店主の言葉はマシンガンのように次々と吐き出されてくる。
せっかく美味しい料理を食べたのに、妻と二人で店を出てからグッタリと疲れた経験がある、それほど知らない人と話すのが苦手。
そういう意味では、カフェという空間が好き。注文をしてすわれば、誰も話しかけてこないから。『ゼロの物語』のほとんどは、そんなカフェで書いたもの。でも最近は自宅のほうが書けるのでカフェに行くことはなくなった。
外に出るのが面倒なのが理由だけれど、パソコンのキーボードが壊れているので、外付けのキーボードを持ち歩くのが嫌なせいもある。ただ、こんなカフェなら行ってみたいと思う店がオープンした。
共通言語は手話。スターバックス、国内初の「サイニングストア」をオープンへ どんなお店なの?
ボクが通っていたのはスターバックス。そのスタバが新しいタイプのお店をオープンする。『サイニングストア』というもので、マレーシアに2店舗、アメリカと中国に1店舗で、日本の国立市にできるのは初めてとのこと。
どのようなお店かというと、手話を共通言語とするカフェ。リンク先の記事によると、お店の雰囲気はこんな感じ。
『お店では、19人の聴覚障がいがあるスタッフと、6人の聴者スタッフが働きます。店舗の近くにはろう学校があり、ろう文化に理解がある街と考えたため、国立市での開業を決めたそうです』
耳が不自由な人のために、手話を通じて注文ができるスタバ。もちろん手話ができないボクたちでも入店できる。タッチパネルやタブレットによる筆談も可能なので、言葉を話さなくても注文できるとのこと。
障害を持つ人にとっての働く場ともなるし、これまでカフェに行きづらいと思っていた人も気にせずコーヒーを楽しむことができる。そしてボクのように他人と会話したくない人間にもピッタリかもwww
おそらく店内は静かなんだろうなぁ。近くにあったら絶対に行ってみたい。仕事がはかどりそう。
ボクは20代のときに、ちょっとだけ手話を習っていた。いまはほとんど忘れたけれど、その当時、耳の不自由な人たちのお花見に誘われたことがある。そのとき感じたのは、なんて静かなお花見なんだろう、ということ。
誰も言葉を発せず、手話だけでコミュケーションをとる。だから本当に静かで、桜の美しさをより深く堪能できたような記憶がある。
さすがスタバだよねぇ。こうした店舗が増えていくのはいいと思う。もし近くにできたら、絶対に行ってみよう。
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