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高羽そらさんインタビュー

この人の脳みそはどうなってる?

もし可能なら、頭蓋骨を割って脳味噌のなかをのぞいてみたい人がいる。同じ人間のはずなのに、どこからあれほど突飛なアイデアや発想が湧き出てくるのかを知りたいから。もしかしたら脳みそのなかに、小さなストーリーテラーが住んでいるのかもwww

 

その人とは、作家のスティーブン・キング。ホラーを書かせたら右に出る人がいない作家だけれど、彼がすごいのは発想の着眼点。あれほど多くの作品を残しているのに、どの作品からも驚くような設定が飛び出てくる。特に短編集を読んでいると、その多様な発想に驚くばかり。

 

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『メイプル・ストリートの家』スティーブン・キング著という短編集を読了した。全部で5つの作品が収録されている。

 

『かわいい子馬』

 

『電話はどこから……?』

 

『十時の人々』

 

『クラウチ・エンド』

 

『メイプル・ストリートの家』

 

の5作品。このなかで唯一普通の小説っぽいのは『かわいい子馬』だけ。余命少ない祖父が孫に語りかける内容で、心理的時間について書かれたもの。つまりそれ以外は突飛な発想が元になっている。

 

『電話はどこから……?』というのは不思議な物語。ある家の妻が不思議な電話に出る。いますぐ助けてほしい、という内容。声に聞き覚えがあり、どう考えても身内の声。それで姉妹や大学に通う娘に連絡を取るけれど該当者がいない。ラストでわかるのは、未来の自分がかけてきた電話だったということ。

『十時の人々』は宇宙人もの。権力者に取り憑いて、誰にも気づかれないあいだに肉体を乗っ取ってしまう。だけど唯一怪物になった人間を見分けることができる人がいる。それは過去にヘビースモーカーだったけれど、いまは我慢して1日の本数を制限している人。これだけで笑っちゃうけれど、実はめちゃ怖い物語。


『クラウチ・エンド』は著者がお得意の異次元もの。イギリスのとある街のクラウチ・エンドは異次元とつながっている。アメリカ人夫婦がその世界に巻き込まれて、夫が連れ去られるという内容。独特の怖さがあり、著者のライフワークである「ダークタワー 』シリーズの流れを汲むもの。

 

そしてボクがもっとも興奮して、痛快な気持ちになったのが、短編集のタイトルになっている『メイプル・ストリートの家』という作品。これがマジで笑ってしまうほど、ユニークな設定だった。


主人公は12歳を筆頭とする4人の兄弟姉妹。実の父親は離婚して家を出ている。4人は母と再婚した継父と一緒に暮らしている。その継父がひどい男。大学教授だけれど、子供が大嫌い。再婚した妻のお荷物だとしか思っていない。そのうえ妻にも辛くあたり、母親は再婚したことを後悔していた。


そんなある日、末っ子の二女が家に不思議なものを見つける。どうやら見たこともない金属が家の内部で成長しているらしい。そして4人が調べた結果、それは宇宙人の宇宙船だということがわかった。ねぇ、笑っちゃうでしょう。どこからこんな発想が出てくくるんだろう?

 

そして長男は地下室でカウントダウンしている装置を発見する。それがゼロになれば、宇宙船は地球を離れて旅立っていく。そこで継父から母親と自分たちを救うため、大嫌いな継父を宇宙船と一緒に地球から追い出そうとする物語。ありえない話なんだけれど、最後までハラハラドキドキして楽しむことができた。

 

きっとスティーブン・キングの脳みそは、人間が成長段階で身につけた想像力のリミッターが外れているんだろうな。子供のときに自由な発想をしていても、大人になると誰もがリミッターをかけてしまう。そんなことありえない、という感じでね。

 

きっと彼にはそのリミッターがないか、外す方法を見つけたんだと思う。彼の脳みそは見られないから、全作品を読破してその秘密を探るしかないね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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