こんな体外離脱はダメ
少なくとも500回以上は体外離脱しているボクが、こんなことをしたらアカンやろうと感じる映画を観た。
その予想どおり物語は最悪の結末を迎える。主演はニコラス・ケイジなんだけれど、よくこんな役を引き受けたなぁマジで驚いた。
『トゥ・ヘル』(原題:Between Worlds)という2019年のアメリカ映画。おそらくジャンルとしてはホラー映画になるのかな?
ニコラス・ケイジ演じるジョーはトラック運転手。妻と幼い娘を火事で亡くし、荒れた生活を送っていた。そんな生活を象徴するように、この映画のニコラス・ケイジは徹底的にむさ苦しいwww
ある日、酒場で首を絞められている女性を助ける。だけどそれはその女性が望んだことだった。ジュリーと名乗る女性は幼いころの経験で体外離脱をすることができる。だけどボクのように布団の上で離脱するのではなく、仮死状態に近くなると離脱するというヤバいもの。
その理由は交通事故で生死の境をさまよっている娘のビリーを助けるため。先ほどの写真で言えば、ニコラス・ケイジのとなりに座っているのが娘のビリーで、後ろに立っているのが母親のジェリー。
病院に行った二人は、ジョーがもう一度ジェリーの首を絞めることで娘の魂を呼び戻した。ボクはこの段階で危ない予感がした。体外離脱でこんなことをやったらアカン。普通はできないけれど、その発想自体がヤバい。
ジェリーの夫は彼女と娘を捨てて行方知れず。ジョーも妻と娘を失っているので、やがて3人は一緒に暮らすようになる。ところが生還したビリーの様子がおかしい。以前の彼女とちがうことをジェリーが心配していた。
やがて恐るべき事実が明らかになる。ジェリーが娘の肉体に連れ戻したのは、火事で亡くなったジョーの妻のメアリーだった。つまりジョーは元妻と恋人と一緒に暮らしていることになる。やがてメアリーが本性を現し、ジョーを誘惑するだけでなく、邪魔者であるジェリーを排除しようとする。
新しい映画なのでこれ以上のネタバレはやめておこう。とにかくここからジョーが狂気の世界へと落ちていく。だから『トゥ・ヘル』という邦題なんだろう。さらにジョーが愛していた妻のメアリーの本性が明らかになると、この映画のホラー色は絶頂に達してしまう。
まぁ気持ち悪いだけで、何かを得られる作品じゃないかもね。でも狂気の世界へと落ちていくニコラス・ケイジの演技は見ものだと思う。そしてジェリーを演じたフランカ・ポテンテがとてもよかった。
『ラン・ローラ・ラン』や『ボーン・アイデンディティ』のイメージがずっと残っていたけれど、中年になった彼女も素敵だった。もっといろんな映画で見たい女優さんだなぁ。
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