高羽そらさんインタビュー

爆笑できる同調圧力

諸外国の人たちに比べて、日本人は同調圧力に屈しやすい。だから緊急事態宣言が発出されても、罰則なしで大勢の人がルールを守った。マスク警察や自粛警察が幅を利かすのも、同調圧力が文化的な背景として根を張っているからだろう。

 

でもよく考えてみると同調圧力を受ける人がいるということは、その圧力をかける人もいるということ。だから一定数の人間が密室に閉じ込められると、他人をコントロールしようとする人と、同調圧力に振り回される人に分かれる。

 

そんな人間の心理状態をテーマにした映画を観た。

 

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『12人の優しい日本人』という1991年の日本映画。三谷幸喜さんが主催する劇団のために書き下ろした脚本で、『十二人の怒れる男』という映画のオマージュとして書かれた物語とのこと。

 

いまでこそ裁判員制度が普通になっているけれど、当時の日本にはなかった。だからもし日本に陪審員制度があれば、という仮定で書かれた物語。ほぼ会議室の1室だけで物語が進行する。なのに最後まで飽きずに笑い続けれらたのは、三谷さんの脚本ゆえだろう。

 

いきなり冒頭から爆笑する。陪審員のリーダーがある殺人事件について決を取ると、全員無罪に賛成して評決が出てしまった。はいそれでは解散というところで、一人の男性が有罪に変更する。せっかく陪審員になったんだから、もっと議論したいとのこと。

 

全員一致が原則なので、そうなると議論が必要になる。ここから2時間時ほど有罪と無罪の主張が行き交う。そして結論は二転三転して収拾がつかない。とにかく12人のキャラが見事に立っていて、小説を書くうえでめちゃ参考になった。

 

結論として無罪に落ち着くけれど、最初のいい加減な決定とはちがう。事件の核心に迫ることで、必然的な結果として無罪が導かれている。笑いながらも12人の人間模様が複雑に絡みあって、脚本さえよければ舞台のセットなんて関係ないことを思い知らされた。

 

ボクは『十二人の怒れる男』という映画を観たことがない。だからこの映画との共通点はわからなかった。だがボクは別の作品を思い出した。

 

冲方丁さんの小説である『十二人の死にたい子どもたち』という物語。もしかした冲方さんも、『十二人の怒れる男』のオマージュとしてこの作品を書かれたんじゃないだろうか。

 

まず12人という人数が共通している。そして全員一致でないと集団自殺できないというルールがある。それは三谷さんの物語と同じ。だから全員一致の結論に至るまで、徹底的な議論が交わされることになる。

 

三谷さんの映画を観て感じたのは、自分の意思を押しつけようとする人と、同調圧力に翻弄される人たちが互いを必要としていること。まるで人間社会の縮図を見ているような気がした。

 

こうなると『十二人の怒れる男』という映画が観たくなってきた。機会があれば鑑賞しようと思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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