客は神様じゃないからね！
先日外出したとき、ある家の前でよく知っている人を見かけた。ボクが普段から使っているスーパーの店長さん。
その家の玄関で中年の女性に向かって笑顔で頭を下げていた。そして手にしていた商品を渡すと、代わりのものを受け取っていた。おそらくクレームがあって、その対応で店長自らが商品の交換に来たのだろう。
実は我が家も過去に同じことがあった。ちょっと野菜から異臭がしたので、クレームというよりは、食べても問題がないかを電話でスーパーに尋ねた。するとまったく問題ないけれども、商品を交換させてもらうとのこと。そのときも店長さんがやってきた。
まだ若いのに腰が低いし、店舗でも常に動いておられる。関西ではかなり大手のスーパーなんだけれど、この店長さんに代わってからお店の雰囲気が本当に良くなった。だからわざわざクレーム対応をされている姿をみると、ちょっと気の毒になってくる。
きっと客だという立場で、かなりの無理を押し通す人が一定数は存在するだろう。でも客は神様じゃないからね。何をやってもいいわけじゃない。あるスーパーの対応が紹介された記事を見て、ボクはもっと客に対して毅然とした態度を取るべきだと思った。
レジ袋有料化で「カゴパク」激増、ひと月で1年分の被害 「それでも警察沙汰にできない」スーパーの事情
面倒なだけでまったく効果のないレジ袋の有料化。これがスタートしたことで、スーパーではあることが多発するようになったそう。
それは『カゴバク』と呼ばれている。
スーパーの店内で使用するカゴを、そのまま自宅に持って帰る人が増えているらしい。リンク先の記事で紹介されているスーパーでは、なんと１ヶ月で１年分の被害が出たとのこと。
これは窃盗であり、明らかな犯罪。でも記事のスーパーでは、万引きと同じような対応が取れないそう。なぜならその多くが常連客だから。「ちょっと借りるね」という感覚で持ち帰る。そして返してくれるようにお願いすると、持ってくる人も多いらしい。
つまり罪悪感がまったくなく、かつ常連客なのでスーパーとしては強く言えない。それで対応に苦慮している。
こんなアホなことがあるだろうか。最初にも書いたけれど、客は神様じゃない。ダメなことはダメだとして、きちんと対応してほしい。もしボクがこのスーパーの常連客だとしたら、お店がそんな優柔不断な対応をとっていることに失望する。それだけでその店で買いたくないと思う。
顧客に対して丁寧に、そして真摯に接するのは大切だと思う。でも『カゴバク』を見逃すなんておかしい。それは絶対にまちがっている。一時的には常連客が減ったとしても、きちんと対応するほうが将来的にはプラスになると思う。
リンク先の記事のスーパーでは、買い物用と精算済のカゴの色を変えたそう。精算が済んだカゴには取手がついていない。こうするだけで『カゴパク』が激減したらしい。
ちなみにボクが通っている先ほどのスーパーでは、すでに数年前からカゴの色を変えている。リンク先の記事の最後で紹介されている関西のスーパーは、もしかしたらボクが通っているスーパーかもしれない。そこではほとんど『カゴパク』がないらしい。
顧客に対して媚びるのではなく、適当な距離感をキープして親切に対応するべきなんだろうね。さて、今日もそのスーパーに行くとするか。
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