高羽そらさんインタビュー

創作のヒントになる出来事

ボクが今年の最初に書いた新作小説は、妻の何気ない言葉がきっかけとなっている。小学生のときに、よく遊んでいた友人がいた。

 

ところが成人になって思い返すと、その友人は妻の記憶にしか存在していない感覚があったそう。他の友人との関係や個人情報があいまいらしい。その友人は本当に存在したのかなぁ、という妻の疑問をヒントにして書き始めた作品。

 

もちろん書いているうちに、内容はボクの書きたいことになっていく。でも書き始めるきっかけは、気になる出来事や耳にした言葉から思いつくことが多い。ある作家が、創作のヒントなった出来事を開示してくれた作品集を読んだ。

 

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『幸運の25セント硬貨』スティーブン・キング著という小説。著者の短編集で7つの作品が収録されている。各タイトルと簡単な内容を紹介しておこう。

 

『なにもかも究極的』:手紙やメールを送りつけることで、その人を自殺に追い込む能力を持つ男性の物語。

 

『L・Tのペットに関する御高説』:離婚することになった夫婦の物語。ペットがからんでかなり笑える。

 

『道路ウイルスは北に向かう』:かなり本格的なホラー。呪われた絵をガレージセールで手に入れた作家の悲劇。

 

『ゴーサム・カフェで昼食を』:離婚調停中の夫婦が弁護士を同席してランチをする。ところが狂った給仕頭が店内を血に染める。

 

『例のあの感覚、フランス語でしか言えないあの感覚』:デジャブをテーマにした作品。エンドレスの恐怖がじわじわと迫る。

 

『一四◯八号室』:ホテルに関するホラー。1408号室に潜む悪魔についての物語。かなり怖い。

 

『幸福の25セント硬貨』:ホテルで働く貧しい客室係の心温まる物語。

 

というような内容。スティーブン・キングは、それぞれの物語の前にその小説を書くことになったヒントやきっかけを記している。短いけれど、それが意外に面白かった。作家の発想の源を知るうえで、とても興味深い。

 

『なにもかも究極的』という作品は、たまたま散歩しているとき、小銭を下水溝に流している男性を見かけたそう。そしてそれがそのまま作品で使われている。

 

『L・Tのペットに関する御高説』は、新聞のコラムを読んでヒントにした作品とのこと。

 

『道路ウイルスは北に向かう』は、著者が本当に持っていた絵をテーマにしている。家族には不評の絵画だったそうwww

 

『ゴーサム・カフェで昼食を』は、著者がニューヨークのレストランで、給仕頭に案内されているカップルを見て思いついた話らしい。

 

そして短編集のタイトルになっている『幸運の25セント硬貨』は、著者が新刊のキャンペーンでホテルに宿泊したときの体験がきっかけになっている。そのホテルにカジノがあって、客室係が『幸運を』というメモと一緒に2ドルを部屋に置いてくれたらしい。粋なことをするよね。それでこの物語が生まれた。

 

でもスティーブン・キングはもっとも大切なことを述べていない。たしかに創作のきっかけはささいな出来事かもしれない。だけどたいていの人は、それを見過ごす。あるいは目にしていても特に何も感じない。

 

もっとも大切なことは、そうした出来事に興味を持つ好奇心であり、そこから何かを感じる感性だと思う。常にアンテナを張っていることで、なんでもないことに物語のきっかけを見出せるんだと思う。

 

スティーブン・キングが本当に言いたかったのは、感情を鋭敏にすることで日常の出来事に注意を向けることだと思う。そしてそれを大きく広げる創造力だろう。そんなことを感じさせてもらえた素敵な短編集だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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