時代に逆行する義務化要望
ボクの場合、1週間を通してNHKの番組を見ている率は高い。そういう意味ではかなりお世話になっている。
ただ昨日のニュースを見て、さすがにそれはないだろう、とNHKにたいして抗議の声をあげたくなった。
総務省の有識者会議で、NHK要望した内容が報道されていた。記事から抜粋してみる。
『家庭や事業所でテレビを設置した場合はNHKへの届け出を義務化するよう制度変更を要望した。受信契約を結んでいない世帯の居住者の氏名や、転居があった場合は転居先などの個人情報を、公的機関などに照会できるようにする仕組みの導入も求めた』
なにこれ? なんでこんなに上から目線なん?
テレビを設置した場合の届け出の義務化でさえ反発を感じるのに、そのうえ転居時の個人情報を公的機関に照会できる仕組みを求めるなんて信じられない。公共放送とはいえ、なぜ一企業に対してここまで個人情報を開示する必要があるんだろう。その情報が適切に管理されるとは思えない。
たとえばDV等で暴力から身元を隠さなければいけないような人が、NHKへの情報を通じて居場所を特定されるかもしれない。もしHNKの職員にストーカーまがいの人間がいたら、そうしてデータを悪用される可能性もある。こんな要望は通らないと思うけれど、それを当然のように口にするという神経に驚いてしまう。
まるで戦争中の特高警察みたい。いわゆる『NHK警察』が出没して、あの家はテレビがあるのに申告していませんと密告する人が出てきそう。いまどきこれらのことに関して義務化を要望するなんて、時代に逆行しているとしか思えない。
こんなことをすれば、ますます若い人のテレビ離れが進む。テレビがなくてもネットで楽しめる時代になってきたから。こんなことを言い出すNHKを見て、他の民放各社はうんざりしているだろうと思う。
そもそも公共放送としての役割がどの程度機能しているのか疑問。大きな災害が起きたときでも、ネット情報のほうが早い。現状認識に関してもTwitterのほうがより正確な情報を得られることが多い。まぁ、デマも多いけれどwww
とにかくこんな義務化を要望しなくても、スクランブルをかければ済むこと。WOWOW等を始めとしてどこの局でもやってること。公共放送として緊急性のある内容に関してだけ、スクランブル解除すればいいだけのこと。
もしスクランブルをかけても、本当に見たい番組を作っていたら契約する人はいくらでもいる。法律による義務化を頼る前に、自社番組の質をより向上させることに力を注ぐべきだと思う。
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