二大勢力の争いはドラマになる
次のアメリカ大統領がまだ決まらない。通常は選挙結果によってどちらかが敗北宣言をする。それで12月の選挙人による選出は形式だけのもので終わる。
ところが今年は12月まで大統領選挙がもつれるかもしれない。完全にトランプ大統領が不利だけれど、彼は決して敗北宣言をしないだろう。むしろ不正選挙だと訴えることで、再集計をもくろんでいるはず。万が一にでも不正の証拠が出てきたとしたら、とんでもない結末が待っているかもしれない。
とにかくアメリカの二大政党制は、ある意味うまく機能しているということだろう。日本の野党では自民党に対抗できる政党がいないものね。
こうした二大勢力の争いというのはドラマを生む。きっとアメリカ人はそんなドラマが好きなんだと思う。だからファンタジーの世界にも二大勢力の争いが盛り込まれている。
『トワイライト4 牙は甘くささやく』ステファニー・メイヤー著という小説。全部で13作ある『トワイライト』シリーズの4作目を読了した。
前作ではジェームズという恐ろしい吸血鬼に襲われて、もう少しで命を落としそうになったベラ。だけど恋人のエドワードの助けによってかろうじて一命を取り止め、吸血鬼になることを防げた。
ただしベラは永遠の命をエドワードと過ごすことを本気で望んでいる。だから吸血鬼になることを真剣に考えていた。この4作目は平和にスタートする。エドワードの自宅に彼の家族である吸血鬼が集まって、ベラの誕生日を祝ってくれた。
ところがベラが不注意で指に怪我をしたことで、大変なことになる。血の匂いにコントロールを失ったジャスパーがベラに襲いかかってしまった。そのことがきっかけで、エドワードはベラとの別れを決意する。エドワード一家は物語の前半で引っ越してしまう。
そして登場するのがジェイコブ。ベラの父親の親友の息子。この第4作の後半は吸血鬼勢力に対抗する存在たちが物語の中心となる。このジェイコブ、並びに彼の家族やその一族が住んでいる地域の住民は人狼たちだった。
ファンタジー界の二大勢力といえば吸血鬼と人狼。この両者は他のファンタジー作品でも犬猿の仲として描かれることが多い。ボクがいま継続して読んでいる『シャドウハンター』シリーズでもそう。もちろんこの作品でもそのセオリーは踏襲されている。
だからベラを真ん中にはさんで、エドワードとジェイコブの三角関係になる。今回の第4作はそのための布石的な内容になっている。エドワードがいなくなったことで、ベラとジェイコブが急接近する。まぁ、ジェイコブの片想いなんだけれどね。ただ吸血鬼と人狼なので、あとあとドラマとして盛り上がるのは事実。
このあたりも映画で観たはずだけれど、部分的にしか覚えていない。とにかくまだ残りが9冊もあるから、この二大勢力の争いをしばらく楽しめることだろう。近いうちに第5作目を読むとしよう。
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