超めんどくさい宇宙人
宇宙人を題材にした映画は、大きく二つに分かれる。『E.T』や『未知との遭遇』という友好的宇宙人と、『宇宙戦争』や『インデペンデンスデイ』のような侵略的宇宙人の二つ。たいてはこのどちらかだよね。
昨日観た映画は後者の侵略タイプ。新しい作品なので期待した。そしてなかなかいい雰囲気で始まった。ところがこの宇宙人、超めんどくさい連中だったwww
『フィフス・ウェイブ』(原題: The 5th Wave)という2016年のアメリカ映画。小説を原作にする映画らしい。
このタイトルは侵略してきた宇宙人の攻撃方法を表したもの。つまり5段階で攻めてくる。主人公はキャシーという普通の高校生で、いきなり宇宙人が侵略してきたことで宇宙人との戦いに追い込まれていく物語。
第1波は電子パルスによって、地球上のすべての電子回路を破壊してきた。だから自動車は衝突するし、飛行機は落ちてくる。このあたりの映像はリアルで、ワクワクさせるCGだった。
第2波は地殻変動による大地震。キャシーが暮らす街は湖しかないので津波の被害は少なかったけれど、ニューヨーク等の沿岸地域は壊滅的な状態になる。この第2波のシーンも強烈で、あぁ、この映画を観てよかったと思った。
ところが第3波あたりから微妙になってくる。第3波はウイルスによる感染。この段階になって、攻めてきた宇宙人たちがアホじゃないかと思い始めた。電子パルスで電子回路を破壊したり地震を起こせる技術があるのに、ウイルス感染を使う時点でしらけてくる。
この宇宙人の意図は、地球の自然をできる限り残して人類だけを淘汰しようというもの。だからこんな面倒なことをやっているらしい。もっと効果的な方法がないんかいなwww
第4波は人間に寄生するというもの。これで軍隊の人間に憑依して、救出と称して子供たちを強制的に徴兵する。大人たちは皆殺しとなったので、この時点でキャシーの両親は死んでいる。キャシーはどうにか逃げるけれど、幼い弟が軍に連れて行かれる。それで弟を救うのが映画の後半。
そして第5波は、憑依した軍人によって子供たで組織した部隊を作り、彼らによって生き残った人間を殺していくというもの。子供たちは騙されていて、ターゲットの大人が宇宙人に憑依されたと思い込まされている。
とまぁこの宇宙人は、人間を絶滅させるのにかなり面倒なやり方をしている。第2波までは期待できたんだけれどね。この映画はSF冒険映画というよりも、キャシーを巻き込んだ宇宙人との恋愛映画という内容。そう思って観ると、なかなか面白い。
散々けなしたけれど、ボクはこの映画が嫌いじゃない。キャシーを演じたクロエ・グレース・モレッツという女優さんは、美人じゃないけれど普通っぽい雰囲気がこの映画にぴったりだった。目の覚めるような美人だったら、いかにもの恋愛映画になってしまうからね。
調べてみると、リメイク版の『キャリー』というホラー映画でキャリーの役を演じていたらしい。彼女のキャリーなら観たいなと思う女優さんだった。続編ありきの終わりかたになっているけれど、きっと予算がつかないだろうなぁ。個人的には続編を見たいけれどね。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。