高羽そらさんインタビュー

江戸の町の妖怪にハマった

ボクは子供のころから妖怪が大好き。妖怪というのは日本独自のキャラクターだよね。アニミズムという日本古来の信仰が生み出した存在たちだと思う。

 

子供のころ大好きだったのが『妖怪大戦争』という映画。日本の妖怪たちと、古代バビロンの吸血鬼であるダイモンが戦う1968年の実写映画。そしてアニメではもちろん『ゲゲゲの鬼太郎』も妖怪好きのボクにはたまらない作品だった。

 

成人してからしばらく妖怪たちの世界から遠ざかっていたけれど、最近になって電子書籍で『しゃばげ』という小説を読んだ。江戸時代の物語で、主人公は一太郎という。祖母が妖怪で祖父が人間という人物。

 

その作品があまりに面白くて調べてみると、なんと13冊ほどの続編が出版されていた。ということで『しゃばげ』シリーズの第2弾を読んだ。

 

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『ぬしさまへ』畠中恵 著という小説。第1弾は江戸で起きた連続殺人事件を扱った長編だったけれど、この第2弾は短編集になっている。だけど第1作目を読んでファンになった人なら、この第2作目はめちゃめちゃハマってしまうはず。本当によくできた物語だと思う。

 

一太郎は妖怪の血が混じっているけれど、とにかく貧弱。ちょっとしたことですぐ寝付く。廻船問屋と薬酒問屋を兼業している長崎屋という大店の跡継ぎ息子であるにも関わらず、両親も周囲も死なれては困るから仕事をさせない。

 

その一太郎を子供のころから守っているのが佐助と仁吉という手代。ところがこの二人は犬神と白沢という妖怪で、孫の体調を心配した祖父が亡くなる前にそばへ置いた。この二人は祖父母の願いに従って、過保護なほど一太郎を守る。

 

小説全体としてはミステリー小説と思っていい。殺人事件や放火、あるいは不審死という事件が起きる。身体は弱いけれど頭が切れる一太郎。だから自分の近くで暮らしている大勢の妖怪たちに依頼して、事件の証拠を集める。そして複雑な事件を解決していく。そこには当然ながら、江戸時代の人情物語が盛り込まれている。

 

今回の短編のタイトルだけを紹介しておこう。

 

『ぬしさまへ』

『永吉の菓子』

『空のビロード』

『四布の布団』

『仁吉の思い人』

『虹を見し事』

 

という6編。どの作品も甲乙つけがたいほど素晴らしい。めちゃ笑うし、感動して涙が出てくる。妖怪たちのキャラが本当に生き生きしていて、いたずらをしながらも一太郎を慕っているのがわかる。そして江戸時代の町人たちの暮らしをリアルに知ることもできる。

 

なかでも感動したのは『空のビロード』と『仁吉の思い人』の2作品。

 

『空のビロード』は一太郎の腹ちがいの兄である松太郎の物語。一太郎の夫婦には最初子供ができず、跡継ぎが必要なので父が外で子供を作った。だけど一太郎が生まれたことで、兄の松太郎は奉公へ出される。兄を慕った一太郎が、不幸な境遇にあった兄を救い出す物語。

 

『仁吉の思い人』は一太郎の手代で、妖怪の白沢である仁吉の恋の物語。なんと彼はある人物に千年以上も恋をしていた。片思いなんだけれどね。その相手とは一太郎の祖母。妖怪である祖母が人間の祖父と結婚したにはわけがある。

 

この二人の出会いは千年以上も前にさかのぼる。祖母は妖怪だからずっと生きているけれど、祖父は人間なので死んでしまう。だけど祖父は生まれ変わってくるたびに祖母を探し、二人は愛し合ってきた。その祖母をいつも助けていた仁吉は、自分の恋心をずっと隠していた。

 

何度も生まれ変わった一太郎の祖父は、ようやく祖母と結ばれる。二人の出会いは平安時代の貴族だったんだけれどね。この二人の恋に感動するし、ずっと祖母を思い続けていた仁吉も素晴らしい。いまの仁吉が必死になって一太郎を守っているのは、愛する人の孫だからだろうね。

 

さて次はどんな事件が起きるのだろう? 第3弾を読むのが楽しみだなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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