子孫を根絶やしにする祟り
今月の8日にヨーロッパで最大の音楽の祭典である『2020 MTV EMA』が開催された。今年はコロナの影響でオンラインでの開催となった。
最優秀アーティスト賞はレディー・ガガ。ここのところの活躍を見れば当然だね。ボクが注目していたのは最優秀新人賞で、うれしいことにボクのイチオシであるドージャ・キャットが受賞した。やったね!
そんな音楽祭でのパフォーマンス映像が公開されつつある。昨日になってそのドージャ・キャットの動画が公開された。曲は大ヒットした『Say So』なんだけれど、映像を観てビックリ。この曲はディスコ調のアレンジなんだけれど、なんと完璧なハードロックヴァージョンに変更されていた。
彼女のこのパフォーマンスは本当にすごい。ラッパーだけどバラードも歌えるし、ロック歌手としてもやっていける。とにかく超カッコ良くて、超セクシーなのでリンクをアップしておこう。ちなみに動画の冒頭は『リング』の貞子を完全に意識している登場だよ〜www
この映像を観たと同時に、ちょうど読了した小説がある。もしこの作品が映画化されることがあれば、絶対にこのドージャ・キャットを使って欲しい役がある。絶対に彼女しかいないと思う。誰か映画化してくれないかなぁ。幽霊の役だけれどwww
『骨の袋』下巻 スティーブン・キング著という小説。上巻の感想については、『謎、謎、謎で寝られへん!』という記事に書いているので参照を。
スティーブン・キングらしく幽霊が登場する物語。主人公はベストセラー作家のマイクで、妻を急病で亡くしたことで小説が書けなくなる。そこで別荘に引きこもっているとき、様々な出来事に巻き込まれていく。とにかく上巻は謎だらけ。参考までにその謎の代表をまとめておこう。
『別荘の幽霊』:別荘に幽霊が出る。それもその街の歴史に関わりがあるらしい。
『ジョアンナの謎』:妻のジョアンナは、何かを調べていた。最初は浮気疑惑もあったけれど、下巻ではそうでないことがわかる。
『街の権力者とのトラブル』:3歳のカイラという娘とその母を助けたことで、マイクは街の権力者とのトラブルに巻き込まれる。
大きく分けてこの3つの謎があった。上巻ではそれらが別々に進行している。ところが下巻になって一気につながった。その原因は1900年にこの街で起きた悲惨な事件だった。
その当時、セーラという美人の黒人歌手が興行のためこの街に滞在していた。バンドメンバーたちも当然ながら黒人。美人で歌もうまく、住民は大歓迎だった。黒人であることを誰もが忘れたように、この歌手一座を歓待した。だけどそのことを快く思っていなかった差別主義たちがいた、
そして嫌がらせがきっかけで収拾がつかなくなり、その連中はセーラをレイブして殺してしまう。そのうえ目撃したセーラの息子まで殺してしまった。そして21世紀に主人公のマイクが別荘として使っている敷地に埋めた。その二人の遺体が、この物語のタイトルである『骨の袋』ということになる。
つまりこの物語の全般を通じて働いているのは、怨霊となったセーラの復讐だった。そのとき二人を殺した連中の子孫を根絶やしにするため、セーラは悪魔と取引をしてこの街を呪った。それゆえ当時の加害者たちの子孫は次々と謎の死を遂げる。
マイクの妻はその事実を知ったことで、極秘に調査していた。だけどセーラに疎まれて命を落とすことになった。そしてマイクが助けたカイラという少女は、その子孫の血を引く人間だった。だからセーラはカイラを殺さないと成仏することができないという設定。
子孫を根絶やしにするまで祟るなんて、とてつもない怒りと恨みだと思う。だけどこの物語を読めば、セーラに同情してしまう。最終的にはカイラはマイクによって助けられる。だけどとても恐ろしいホラー作品だった。
ということでもしこの物語が映画化されるとしたら、ドージャ・キャットにセーラの役を演じてほしい。いま勢いのある彼女を起用すれば、きっと映画も大成功すると思うけれどなぁ。
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