裕一と音の夢が最後に叶ったね
NHKの連ドラ『エール』が終了した。いつもなら4月にスタートして9月末で終了するのに、新型コロナの影響でほぼ2ヶ月遅れのエンディングだった。
主人公の古山裕一のモデルとなった古関裕而さんといえば、すぐに思い浮かぶのが阪神タイガースの応援歌である『六甲おろし』の作曲者。まぁ、ライバルである読売ジャイアンツの応援歌も作曲しているんだけれどねwww
でもこのドラマを見て、古関さんの書いた曲のほとんどを知っていた。やっぱり日本の音楽界を牽引していた素晴らしい作曲家だったんだね。とにかく主演の窪田正孝さんと二階堂ふみさんの夫婦が素敵すぎて、最初から最後まで二人にエールを送っていた。
そんな『エール』関係で面白い記事を見つけた。
豪華過ぎる別荘、本当の初ヒット曲…朝ドラ『エール』で描かれなかった“意外なポイント”とは?
実際の出来事とドラマのちがいが書かれていて、とても興味深く読むことができた。ドラマを見た人なら、きっと楽しめると思う。
ボクは『露営の歌』のエピソードに驚いた。1937年、古関夫婦は満洲へ旅行した。その帰りに大連から神戸港へ向かう途中、専属契約しているコロンビアレコードから連絡があった。急ぎの作曲があるので門司で下船して特急列車で上京してほしいとのこと。
それで列車で新聞を読んでいるとき、古関さんは『露営の歌』の歌詞を見かけた。その歌詞が気に入り、つい東京へ到着するまで曲をつけてしまった。ところがコロンビアに行くと、依頼された作曲がその「露営の歌』だったことを知らされる。そんなことってあるんだね。
今日最後の2日分の録画を観た。特に最終回の古関メドレーはメチャメチャ良かった。出演者たちがドラマと関係なくNHKホールで歌うという企画は最高だったと思う。『エール』らしい最終回だった。
ボクがもっとも驚いたのが『モスラ』の歌。ザ・ピーナッツがモスラの映画でも歌った有名な曲で、ボクも歌詞がわからないまま子供のころに口ずさんでいた。あの曲が古関さんの作曲だとはまったく知らなかった!
ラストで二階堂ふみさんが歌い、窪田正孝さんが指揮をした『長崎の鐘』には涙が出た。二階堂さんの歌のうまさと、途中から主要出演者を加えてのコーラスにウルウルした。
そしてあのシーンは、ドラマとは無関係だけれど裕一と音の夢が叶った場面でもある。だからラストに持ってきたんだろうと思う。
娘を妊娠したことで、音は歌手になる夢をあきらめた。だけど裕一はいつか必ず彼の書いた曲を、妻に大きなが舞台で歌ってもらうという夢を抱き続きた。
ドラマとは無関係の特別編で、かつNHKホール。だけど写真の二人を見ていたら、裕一と音の夢が叶った瞬間にしか見えない。ボクはこのことを思うだけで、涙が止まらなかった。
新型コロナの影響があったにもかかわらず、よく最後まで完走したよね。出演者やスタッフの人たちに、心からの拍手を送りたいと思う。
さて明日からは新しいドラマが始まる。次も楽しみだなぁ。
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