コロナ危機にどう挑むか?
年明け早々から話題を独占しているのは、やはり新型コロナウイルス。ワクチンの接種が始まっているイギリスでは、全英を対象としたロックダウンが発表された。
そして日本でも関東限定ということで、緊急事態宣言が発出されようとしている。医療崩壊を防ぐためだとはいえ、都知事の小池さん、そして菅首相の対応も後手後手になっている。
医療従事者としては緊急事態宣言が遅すぎると感じているはず。だけど飲食業や観光業を営んでいる人は、この宣言が発出されることは死刑判決に等しいだろう。結局は自治体も政府も、その狭間で右往左往している状態なんだと思う。
こうなってくるとどうすればいいのかわからないよね。すでに医療崩壊は始まっていて、医療従事者の体力も精神も限界だろう。とりあえずの措置として、いまは医療を守る方向に舵を取るしかないという判断。だから経済界はしばらく耐えてくれ、という結論なんだと思う。
イギリス政府の判断も同じ。観光や飲食を犠牲にしても、医療を守るしかない状態だということ。だけど事業をしている人に立場になれば、本当に気の毒で仕方がない。昨日もハワイに関するニュースに愕然とした。
11月の集計だけれど、ハワイに訪れた日本人の数は前年と比べて99.6%も減っている。つまり限りなくゼロに近い。こんな状況で商売が成り立つわけがない。ギリギリの資金で経営しているところだと、数ヶ月で資金がショートするだろう。
だから商売をしている人にとって、ただ現状のまま耐えるだけでなく、コロナ危機にどう挑むかが大切になってくるんだと思う。積極的に仕掛けていかないと、おそらく生き残れない現状になってきた。そんな挑戦に成功した企業がある。
その企業はアイリスオーヤマ。快進撃を続けていて、売上予想を前年比20%増の6000億円としていたが、40%増の7000億円に変更したとのこと。その理由は国産マスクの製造らしい。
シャープも早かったけれど、アイリスオーヤマも中国で生産していたマスクの国内生産を早々に決めた。いまでこそマスクが不足することはなかったけれど、去年の春から夏にかけては深刻なマスク不足となった。
ここで思い切って国内生産に切り替えたことで、ドラッグストアだけでなく、これまでアイリスオーヤマが進出に苦労していたスーパーマーケットへの扉が開いた。国産マスクを供給してくれるということで注文が殺到して、他の商品も置いてもらえるようになったそう。
それ以外に目をつけたのが町の電気屋さん。家電量販店やAmazon等によって、町の電気屋さんは経営が苦しい。けれども地元の顧客との強いつながりは残っている。そこでアイリスオーヤマは防災グッズを町の電気屋さんに販売してもらうようにしたそう。
それが好評となり、大きく売り上げを伸ばすことになった。町の電気屋さんも防災グッズの販売で一息つける。コロナという未知の危機で絶望しそうになっても、そこに商機を見つけている企業は必ずいるんだね。
とにかく商売をしている人たちは、どうにか耐えるしかない。だけど漫然としてやり過ごすのではなく、これを機会に新しい道を見つけることも必要なのかもしれない。自治体や政府の悪口を言ってウサを晴らしても、何も解決しないからね。難しい時代だけれど、攻めていかないと生き残れないような気がする。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。