日本がワクチン後進国な理由
まだ日本ではファイザーの新型コロナウイルスワクチンが認可されたばかり。それなのにすでに国民の4割が1回目の接種を終え、2回目も同じペースで進んでいる国がある。
それはイスラエル。そして確実に感染者を減らすだけでなく、ワクチン接種の実例として貴重なデータを世界に提供してくれている。
そのイスラエルがさらに驚く行動に出た。
イスラエルは日本と同じ国民皆保険らしい。それゆえ国民なら無料でワクチン接種を受けることができる。ところがイスラエルの国籍を持たない居住者についても、無料でワクチンを接種することを決めた。違法滞在であっても通報せず、ワクチンを接種してくれる。すごすぎる!
パスポート等、本人を証明できるものがあれば大丈夫。それだけで無料のワクチン接種を受けることができる。その理由はシンプル。国内の外国人による感染拡大を防ぐため。
ところが日本はどうよ? 数日前にようやくワクチンが到着して、特例で認可を進めた。17日から医療従事者に接種が始まり、4月になってようやく高齢者への対応がスタートする。この状況だけで、日本はまちがいなくワクチン後進国といえる。
なぜこんなことになってしまったのか? 少し調べていると、なるほどと思う記事を見つけた。
なぜ、日本は「ワクチン後進国」なのか? 豊田真由子が思う「理由」と「背景」
これは良記事なので、一読することをおすすめする。
日本がワクチン後進国になった理由について、主に2つの理由を述べられている。
その一つはワクチンに対する拒絶反応。過去においてワクチン接種による副反応が問題になり、予防接種に関して日本政府は弱腰になってしまった。本来はワクチン開発で世界の先を進んでいた日本なのに、世論によってその勢いを完全に削がれてしまった。
その結果、子宮頸がんワクチンの接種が大幅に減少して、他国と比べて子宮頸がんで亡くなる女性が増加している。ワクチンを接種すれば救えた命なのに、ワクチンそのものを否定する人たちによって印象操作が行われてしまったから。
ただそれ以上に大きな理由がある。ボクはこの2つ目の理由のほうが腑に落ちた。
それは国家の危機管理の問題。他国と紛争を抱えている国にとって、国防はもっとも重要なこと。それゆえ兵士の健康管理に神経を使っている。もし兵士に感染症が広がって戦うことができなければ、国家の存亡に関わってくる。それゆえ世界的な感染症に対して、早急に行動を起こす。
アメリカがモデルナに税金を注ぎ込んだのは、究極的にワクチン開発は国防と同じだから。中国による侵略の危機に瀕している台湾も、コロナ封じ込めに関して世界一の行動力を見せた。
そして先ほどのイスラエル。アラブ諸国に接しているイスラエルにとって、感染を防ぐことは国防問題だった。この国は女性でも徴兵義務がある。基本的に戦時下と同じ状況だから、国家をあげてワクチン接種を積極的に進めてきたのだろう。
つまり日本は完全に『平和ボケ』しているということ。自国内のことしか考えていないから、結果としてワクチン後進国に成り下がってしまったんだと思う。国防意識の低さを世界に表明したのと同じで、とても残念で仕方ない。
まぁ、こんなことじゃオリンピックも無理だろうな。一昨日の地震がそのことを示唆しているような気がする。
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