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高羽そらさんインタビュー

『危害射撃』という悲しい言葉

もしボクの家に誰かが侵入しようとしたら全力で阻止する。状況によっては暴力に訴えることもあるだろう。家族の命や自分の財産を守るためには当然の行為。

 

それは国家単位でも同じはずなのに、日本はそうもいかない。誰かが勝手に侵入しても警告するだけで、相手が攻撃するまでは手を出せない。もしそれが銃社会のアメリカだったら、ドンと一発撃たれて終わり。抵抗する余裕もない。

 

そんな日本の現状を見せつけられたニュースを見た。

 

政府、尖閣上陸阻止で「危害射撃」可能 中国公船を念頭に見解

 

いまに始まったことじゃないけれど、中国海警局の船が尖閣諸島付近で領海侵入や、日本漁船の追尾をくり返している。中国には海警局の武器使用を認めた『海警法』が定められていて、いつでも銃器の使用が可能とのこと。

 

これを受けて日本がどのように対応するのか、政府の見解を求めたという記事。

 

その答えとして『危害射撃』は可能と答えている。記事から抜粋してみよう。

 

『相手に危害を加える「危害射撃」については正当防衛、緊急避難のほか、懲役3年以上相当の凶悪犯罪に対応する場合は可能とされている。政府は中国公船などを念頭に、外国公船が尖閣諸島に接近し、不法上陸する可能性が高いと判断した場合、凶悪犯罪と認定して危害射撃ができるとの認識を示した』

 

いやいや、こんなこと当然やろう。わざわざこんな見解を示さなければいけない日本の状況のほうが、世界的な標準感覚から逸脱している。国際法上は領海侵入を受けて何らかの危険を察知した場合、相手の攻撃を待つことなく対処できる。

 

だけど日本の憲法ではどうしようもない。自衛隊だって軍隊として憲法上は明文化されていないわけで、海上保安庁の船にしたって具体的な上陸や攻撃を受けて、ようやく銃器を使うことができる。『危害射撃』という何とも悲しくて情けない見解による行動だけれど。

 

過去の中国の行動パターンとして、挑発することで武力行使のきっかけを狙っているのは明らか。国際法上から見ても、『危害射撃』なんていう中途半端な概念は認知されていない。だからもし海上保安庁が中国海警局の船に発砲するようなことがあれば、戦争行為として認識される可能性が高い。それでは中国の思う壺になってしまう。

 

憲法9条の主旨は素晴らしいと思う。だけど世界の現状はそんなに甘くない。いまだに世界中で紛争が続き、多くの人が難民となって自分の国を逃げ出している。中国のウルグアイ人に対する行為も、西側諸国にはジェノサイドとして認知されつつある。北京における冬季オリンピックのボイコットも検討されているほどなんだから。

 

それなのに平和憲法があるから日本は侵略されないなんて思っている人がいる。そんな文章は他国にすれば関係ない。話し合いで解決できるくらいなら、毎日のように尖閣諸島に中国の船が近づくことはないはず。チベットやウルグアイで起きたことは他人事じゃない。そのことを平和ボケの日本人は自覚する必要があると思う。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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