トラブルの理由に唖然
効率の悪さを象徴する言葉として、『お役所仕事』というものがある。そういわれても仕方ないだろう。
先月の11日にネットで手続きしたマイナンバーカードの申請。4週間経過した今日になっても音沙汰なし。問題があれば1週間以内に連絡すると書かれていたので、おそらく申請した内容に問題はないはず。要するにその後の処理がまだ終わっていないということだろう。ほんとお役所仕事だよなぁ。
こんな状況だから、3月いっぱいだったマイナポイントの期限が1ヶ月延長された。ただそれでも間に合うのか不安に思う。ボクはネットで申請できることになったので試してみたかっただけ。だからマイナポイントはあまり気にしないけれど、そうでもない人はイライラしているだろう。
さらに3月から健康保険証として使用できるはずだったのに、トラブル続出で10月まで延期になった。その理由が書かれた日経の記事を読んで唖然とするしかなかった。
健康保険証として利用する際のシステムはなかなかいいように思う。病院や薬局の受付に顔認証用のカードリーダーが設置されて、マイナンバーカードを読み込ませることで本人確認ができる。だから保険証を提示する必要がない。
さらに本人の承認があれば過去の医療記録も閲覧可能とのことで、病院が変わっても既往症に関して一から説明する手間も省くことができる。これが今年の3月からスムーズに利用できたら、一気にカードを作る人が増えただろうと思う。
なぜこんなトラブルが起きてしまったか。それは政府がマイナンバーに関して腹を括っていないというところに要因があるらしい。
プライバシー保護のため、企業や団体はむやにみ個人に対して番号の提供を求めることができない。マイナンバーの取得や保管に関して厳しいルールが課せられている。要するにマイナンバーに対する批判に政府がビビった結果、厳しくせざるを得なかったということ。
その法律ゆえ、健康保険組合が企業から個人のマイナンバーを取得する際は企業から情報提供してもらうしかない。そうなると企業にすれば、社員個人に記入してもらうことになる。
ここでヒューマンエラーが生じてしまう!
健康保険の番号は世帯で共通。だけど5人家族ならマイナンバーは当然ながらちがう。手書きの書類に番号を記入するとき、ここでまちがって書いてしまう人が出てくる。ところが企業も健康保険組合も番号が正しいかどうか確認できない。だから申請のまま登録するしかない。そこでエラーが起きる。
こりゃあかんわ。ネットで手続きしている人なら経験があると思けれど、メールアドレスやパスワードの入力ミスなんて度々おこる。ましてや手書きの数字なんてミスがあって当然だと思ったほうがいい。
とりあえずエラーが確認された3万件については訂正処理済みとのこと。そしてこのようなヒューマンエラーが起きないよう、延長期間中にシステムを再構築するということらしい。
とにかく政府が本気でマイナンバーを活用しようと思うのなら、腹を括って思い切った行動に出るしかない。批判を避けようと恐る恐るやっていたら、いつまでもこんなエラーに悩まされるような気がする。お役所仕事といわれないような結果を見せてほしいよな。
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