日本は大麻にどう向き合う?
ボクが税理士事務所に勤めていたときの先輩から、アメリカ留学中の大麻体験を聞かされたことがある。印象としては恐ろしい薬物というものではなく、一度でいいから体験してみたいと感じた。
世界的に大麻の使用が合法化されつつある。嗜好品としての大麻が禁止でも、医療用が認められている国は多い。ところが現段階において日本では完全に大麻がオミットされている。近いうちに首相が代わる日本において、今後は大麻の扱いに関する議論は避けられないだろうと思う。
イタリアではこんなことが起きている。
大麻合法化の是非を問う国民投票、来年にも実施の可能性 イタリア
イタリアで大麻の合法化の是非を問う国民投票が実施されるかもしれない。すでに実施に必要となる署名が着々と集まっているそう。ただ日本とちがってイタリアでは大麻が禁止されているわけじゃない。医療用大麻はすでに承認されている。
嗜好品としての大麻も1993年に合法化されたけれど、2006年になって消費者に対する刑罰が導入されることになったらしい。今回の署名は、大麻の販売、栽培、所持に関する規制の撤廃を求めるもの。
署名を主導している組織によると、「大麻が合法化されれば、少量の大麻を理由とする不必要な裁判を終わらせることができ、耐えがたい痛みを緩和するために使う患者が二度と裁判にかけられずに済む」と述べている。さらに大麻を合法化することによって、イタリアのマフィアを一掃できると呼びかけている。
この理屈はとても納得できる。特にマフィアに関するもの。規制をすることによって、かえって裏社会が潤うのは事実。過去にアメリカで実施された禁酒法によって、アル・カポネは多額の利益を上げていた。大麻もそれと似たような状況になっている。
覚醒剤のように人間を確実に崩壊させるような薬物の規制は当然。だけど大麻のように曖昧なものは、開放することでかえって犯罪抑止になる可能性が高い。イタリアでの署名運動も、そのことが念頭にあるんだと思う。
さて、日本はどうするんだろう? 医療用大麻を求める人は多いはず。痛みが軽減されるなら、ボクだって利用したいと思うだろう。最初に書いたように、嗜好品としての大麻も気になる。
ただ先日ある記事を見た。大麻が合法化されているアメリカの州で、大麻が原因と思われる嘔吐の症例が出ているらしい。胃のなかが空っぽになるまで吐き続けるというもの。原因として考えられているのは使用量の問題らしいけれど、合法化されているなら規制はかけにくいだろう。
ボクは大麻に関して賛成でも反対でもない。法律に触れないのなら体験してみたいと思う。そして痛みの緩和につながるのなら、モルヒネに代わるものとして期待しているという程度。
もっとも気になるのは、他国で容認されているものが、日本において犯罪の温床になること。暴力団の資金源になるくらいなら、いっそアメリカのように大麻ビジネスを市場に開放するほうが経済的なメリットは多いはず。
日本政府は日和見的なところがあるから、世界の情勢次第で態度がコロッと変わるんだろう。ある意味大麻は、各国政府の素顔が暴露される試金石になるのかもしれないね。
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