天意を見失うと国が崩壊する
さて、いよいよ毎年の年中行事が始まった。始めたくなかったけれど、こればかりはやるしかない。
何かといえば今年の大掃除。以前は春と秋の2回やっていたけれど、寄る年波に降参して秋だけに変更した。数年はこのパターンでやっている。
夏の暑いうちはバテてしまうし、本格的な冬になると身体が動かない。ということで過ごしやすい秋のうちに大掃除を済ませるようにしている。ルールはシンプル。2日に1度のペースで、一回の掃除時間は2時間以内。
だから1ヶ月くらいかかるけれど、マイペースで進めることができる。これならさほど疲れないし、集中できることでより綺麗になる。そして最大の楽しみは、年末になってあわてて大掃除をしている人を眺めて優越感を覚えることwww
ということで今日からスタートした。大掃除のスタートはいつも決まっている。それはミューナのトイレ。普段から清潔に保っているけれど、年に一度はピカピカに磨き上げて太陽で天日干しする。今日は完璧な秋晴れだったので、いいスタートになった。
これからはバタバタするので、多少はブログに影響が出るかも。今日も時間がないので、いつもの読書記録を簡単にまとめておこう。
2021年 読書#97
『十二国記 華胥の幽夢』小野不由美 著という小説。ファンサイトの勧める順に従って、シリーズ化されている十二国記を読み進めている。この作品で8作品目となる。ようやくこの物語の世界観にも慣れてきて、登場人物たちのキャラを、いつでもリアルにイメージできるようになった。
今回は短編集となっていて、5つの作品が収録されている。ただ短編といっても、ボクにとってはとても重要な作品となった。なぜならこれまで読んだ作品に関して、その後日談があったから。その後のことが心配だった人物がいたので、ようやくホッとしたという状態。
『冬栄』
『乗月』
『書簡』
『華胥』
『帰山』
という5つの作品。この物語を知らない人に説明しても理解できないだろうと思うので、個々の物語については割愛する。とにかくボクはスッキリした。
ただ同時に、この物語の世界観の恐ろしさを再認識させられた。幸せに満ちた場面もあるけれど、この世界は相対的に暗い。貧困や厳しい気候との戦いもある。そして官僚たちの陰謀や、権力争いも常に起きている。
今回の作品に共通しているのは、この世界の構造が不安定なものであるということ。王になったものに寿命はない。十二国のなかではすでに500年以上も同じ王が君臨している国もある。
王を指名するのは麒麟という存在。だからどの国の王も健在なら、この世界には12人の王と12の麒麟がいることになる。ただし王が天意に叛いて道を踏み外すと、麒麟は病気になってしまう。この状態を『失道』という。
麒麟が病んだ場合、王が速やかに軌道修正すれば麒麟は復活する。だけどそのまま王が国民を苦しめる政治を続けていると、王を任命した麒麟は死んでしまい、寿命がないはずの王も命を落とす。そして次の麒麟が生まれて新しい王を任命するまで、その国は妖魔が跋扈して荒れ放題となってしまう。
今回の短編のいくつかは、その王の『失道』が描かれていた。特に『華胥』は王国の崩壊が詳細に描かれていて、悲劇でしかない物語だった。
ちょうど今日、日本では岸田首相が誕生した。だから天意を失うことがないよう、日本の代表として健闘されることを思わず願ってしまった。物語の読み過ぎかなぁwww
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