やったらできることがバレたね
お役所仕事が進化しない言い訳でもっとも多いのが、「前例がない」という言葉。このセリフを伝家の宝刀のように使うことで、役所はやらないことを正当化してきた。こんなことをやっているから、日本の経済も技術もすっかり世界から取り残されてしまうことになった。
こうなると『前例』を作るしかない。そのために必要なのは、いままでやってこなかったことを始めた部署を優遇することだと思う。せっかく新しいことを始めたのに、「余計なことをやりやがって」と役所の老害連中が潰すのを防がなければいけない。
つまり世論の後押しが大切になってくるということ。素晴らしい試みに対しては、ネットで拡散して賛辞の言葉を送るべき。そうすれば役所も変化せざるを得ないだろうと思う。ということでさっそく素敵な試みを紹介しよう。
脱プリント地獄。学校の連絡がアプリに変わったら「聞いてないよ」がなくなった話
ボクは子供がいないので、保護者と学校の連絡がどのようになっているか具体的に知らない。だけどネットでの情報を見ている限り、ボクが子供のころと基本的に変わっていないと感じていた。相変わらず大量のプリントを子供に持たせるという、アナログ地獄を繰り返しているらしい。
ところが今年の11月から、東京都の目黒区がついに脱プリントに乗り出した。区立すべての小中学校、幼稚園から家庭への連絡手段として、スマートフォンのアプリが導入されたとのこと。これは素晴らしい〜〜!
これまでは子供が欠席する場合、連絡帳に記入して友人に手渡すという面倒なこと続いてきた。学校からのお知らせや授業で必要な材料なども、大量のプリントで子供に通知される。子供が遊び呆けて親にプリントを渡すのを忘れていたら、朝から大騒ぎになるという状況だった。
ところがアプリが導入されたことで、それら面倒なことが一掃されたそう。具体的にどんなことができるかを、リンク先の記事から抜粋してみよう。
(1)お知らせ(学校 → 保護者、自治体 → 保護者)
(2)資料配布(学校 → 保護者)
(3)検温報告(保護者 → 学校)
(4)欠席連絡(保護者 → 学校)
(5)アンケート(学校 ⇄ 保護者)
(6)写真閲覧(学校 → 保護者)
というようなことがスマートフォンのアプリで完了する。欠席連絡の手間だけでも助かるよね。写真閲覧なんて、まさにネット時代の象徴。学校行事の様子をネットで見られるなんてすごい。
これはとても素晴らしい『前例』だと思う。つまり日本中の教育委員会に対して国民の目が向けられることになる。『やったらデキる』ということがバレてしまったwww
何もやっていない自治体については、いつ導入するのか、やれない場合はその理由について、住民たちから求められることになる。こうなったら住民に責められて苦しい言い訳を絞り出すよりも、前例を作った自治体に接触してノウハウを提供してもらうほうが絶対にいい。
これは学校関連だけでなく、すべての行政システムについても同じだと思う。過去を踏襲するだけの自治体はオワコンだということ。変化を受け入れていく土壌を作っていけない自治体は、住民から見離されていくだけ。
それゆえ自治体の首長は、率先して改革を実行しないと次の選挙で厳しい判定が下されるという危機感を持ってほしい。
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