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高羽そらさんインタビュー

こんな戦争があったなんて!

世界的な出来事というのは、身近なことでなければステレオタイプの情報しか入ってこない。今日はそのことを痛感させられた。ただ単にボクの勉強不足だけなのかもしれないけれど。

 

それは1960年代に行われたベトナム戦争に関すること。この戦争の発端はベトナムの内戦。共産勢力と資本主義勢力の戦いであり、当然ながら背後にはソ連やアメリカという大国がいる。

 

だけどボクたちの感覚や映画等から得た付け焼き刃の知識だと、北ベトナムとアメリカとの戦いという印象が固定化している。『プラトーン』や『地獄の黙示録』の影響が強く、アメリカ軍の視点から描かれたものが多い。

 

ところがベトナム戦争にオーストラリア軍も参戦していたとのこと。恥ずかしながらボクはまったく知らなかった。そしてオーストラリア軍は壮絶な戦闘を経験している。アメリカ軍は即座にその勇気を称えたけれど、本国のオーストラリアでその事実が公式に認められたのは45年後とのこと。だから日本人で知っている人は少ないだろうと思う。

 

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2021年 映画#172

『デンジャー・クロース 極限着弾』(原題:Danger Close: The Battle of Long Tan)という2019年のオーストラリア映画。1966年8月に起きた南ベトナムの農園地帯であるロングタンでの戦闘を映画化したもの。「ロングタンの戦い」と呼ばれているらしい。

 

おそらくCGを使っていると思うけれど、映像の迫力は凄まじい。銃弾が飛び交う様子は恐怖しかない。そしてそれまで普通に話していた兵士が、その直後には死んでいるという状況。『プラトーン』を観たとき後悔するほど恐ろしかったけれど、この作品は『プラトーン』を超えるかもしれない。

 

映画の冒頭は基地への迫撃砲攻撃だった。それでどうにか敵の攻撃位置を確定して、砲撃することで撃退した。そしてその現地調査のため向かったD中隊が北ベトナム兵に包囲されてしまう。

 

オーストラリア軍の兵士はたった108人。だけど攻撃してきたベトナム兵は2000人を超えている。D中隊から派遣された小隊はたちまち孤立。迫り来る大量のベトナム兵から兵士を守るためには、前線ギリギリの砲弾を依頼するしかない。

 

その味方まで巻き込む可能性のある砲撃を、『デンジャー・クロース』というらしい。それがこの映画のタイトルになっている。D中隊長のハリー少佐は、孤立した11小隊の依頼を受けてデンジャー・クロースを申し入れた。それは11小隊の全滅を意味する。

 

それを受けて作戦本部は、ハリー少佐に撤退するよう命令する。ところがハリー少佐は仲間を見捨てることはできないと反抗する。そして命令を無視して、生き残っているかもしれない11小隊の部下を助けに向かう。だけど2000人を超えるベトナム兵に囲まれて身動きできなくなってしまう。

 

そこで本部の有志たちが立ち上がる。上官を説得してD中隊に弾薬を空輸したり、同じく上官の意図に反して装甲車を走らせることで中隊を救いに向かった。なんと爆撃を受けた11小隊には生き残りがいた。最終的には18人が戦死したけれど、兵士の多くが傷を負いながらも無事に帰還するというラスト。

 

こんなリアルなベトナム戦争の映画を観たのは初めてかもしれない。ベトナム兵の戦死者は200人を超えていた。どちらにとっても悲惨でしかないことだけれど、こんな戦闘があったことが本国のオーストラリアでも知られていなかったことにショックを受けた。

 

エンドロールで実在の人物を俳優さんの写真が並べて紹介される。本人の出演かと思うほどそっくりの人もいた。ベトナム戦争のように知られているものでも、こんな事実があったことを知らなかった。ということは、世界には知らされていないことが数えきれないほどあるんだろうなぁ。そんなことを感じさせる映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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