動物愛護の基本は共感
個人の好みの差はあれど、動物を可愛いと感じることは誰にもあるはず。子犬や子猫の愛らしい姿を目にすると、たいていの人は笑顔になるだろう。
だけど動物愛護精神の基本は、動物への愛着だけじゃないと思う。もっとも大切なのは、彼らに共感できるかどうかということ。可愛さが動物愛護の基準になっている場合、動物に対する行動は人間の主観に左右されてしまう。
人間目線で動物に接しているので、動物の種による好き嫌い、携わる人間の感情によって影響を与えてしまう。人間目線だと個人的にイライラすることがあった場合、動物に当たってしまうようなことが起きてしまう。
だけど動物に対して共感すること、つまり動物目線で接することで、本当に必要なものがわかってくると思う。野生動物であれペットであれ、彼らの立場に立って考えることが本当の動物愛護だと思う。たとえそれが食べ物となる動物であっても。
イギリスで動物の気持ちに沿った法律が成立する見込み。いまさらと思う感は拭えないけれど、この法律が世界標準になることを願っている。
「エビ・カニ・タコは感覚を有する生物」とイギリス政府が認定、生きたままゆでる行為を禁じる法案成立に向け前進
食は文化なので、他国の習慣を否定するつもりはない。北欧の人たちがトナカイを食べるのを日本人は驚くだろうけれど、日本人が鯨を食べることだって信じられない外国人は多い。犬を食べる国だってあるんだから。
ただ許し難いのはその処理方法。日本人のボクがもっとも嫌悪しているのが魚の刺身の調理法。舟盛りにされた伊勢海老の頭部が動いていたりすると、怒りのあまり調理人に食ってかかりそうになる。
同じく釣りもボクは大嫌い。釣り好きな人は魚に痛点がないという。それって自分で研究して確かめたんだろうか? 百歩譲って痛点がないとしても、釣り針にかけられた魚が苦しんでいると思わないのだろうか?
例に出して悪いけれど、韓国の習慣でショックなものがある。生きたままのタコをぶつ切りにして食べるというもの。食は文化だとはいえ、生き物に対する共感がまったく感じられない。
リンク先の記事は、イギリスで新しく成立するであろう法案。これまでエビ、カニ、タコ等の甲殻類や節足類は、感覚を有しないと考えられていた。だから日本でもそうだけれど、生きたままタコを茹でる。これに対して本気で研究が進められ、イギリス政府はこれらの種に感覚があると正式に認定した。
この法案が成立すると、タコやロブスターを生きたたまま茹でると罰則を受ける。調理する際には気絶させたり冷凍することが義務付けられる。いまさら何を言っているんだと思うけれど、こうした法律がないよりはずっといい。他国もイギリスを見習ってほしいと本気で思う。
ボクはヴィーガンじゃないから、エビもタコも食べる。特にタコは大好物でもある。だけど生きたまま茹でるなんてことはしてほしくない。人間と動物の関係は、『食』ということが関与することで複雑な部分があるのは事実。
でもどのような生き物に対しても、相手の視点から見る共感は必要だと思う。命をいただくことに関して、最低限の礼節は必要なはず。動物や自然にに対する共感を失ってしまうと、人類は滅亡への坂道を転げ落ちるだけになると思う。
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