高羽そらさんインタビュー

ファウンデーションの前哨戦終了

海外ドラマで『ファウンデーション』という作品を観て、すっかりその世界観に魅了された。といってもドラマのシーズン1だけでは謎が多く、背景となる事実が不明瞭だった。こうなれば原作を読むしかないと思い、SFファンなら知らない人はないアイザック・アシモフの原作に挑戦している。

 

以前のブログにも書いたけれど、『ファウンデーション』は7つの作品がある。それだけでも大変なのに、その世界の前置きになる小説が3作。さらに他の作家が書いた続編が3作ある。とにかく順を追って読むしかないので、まずは前置きの3作を読むことにした。

 

そのうち『宇宙の小石』、『暗黒星雲のかなたに』という2作を読了して、このブログで感想を書いた。少しずつだけれど『ファウンデーション』の世界が理解できるようになってきた。そしてついに前置きの最後となる作品を読了した。

 

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2022年 読書#8

『世界SF全集14  アシモフ』アイザック・アシモフ著という小説。実は探している小説の単行本が、神戸の図書館には置いてなかった。その作品を読もうとするなら、1969年に出版されたこの全集しかなかった。

 

この作品には『宇宙気流』と『鋼鉄都市』という2作品が収録されている。『ファウンデーション』の前哨戦となるのは『宇宙気流』という作品。本は1冊だけれど、小さな字で二段書きの長編が2作も収められている。

 

とりあえず最初の目的である『宇宙気流』を読了した。これでどうにか『ファウンデーション』の前哨戦が終了。どの作品も面白かったけれど、この『宇宙気流』がもっとも『ファウンデーション』に近い作品だった。

 

というのは『ファウンデーション』の世界では、全宇宙の有人惑星を支配しているのはトランターという帝国。最初は小さな勢力だったけれど、いつしか全宇宙を支配するようになった。この『宇宙気流』は、そのトランターがいよいよ本気を出して宇宙征服に乗り出した過渡期の物語。

 

物語の舞台はフロリナという惑星。奴隷が暮らす惑星で、支配しているのはサークという惑星の貴族たち。そのサークにはすでに帝国であるトランターが影響を及ぼしている。だけどまだサークの自治が認められていて、貴族たちはフロリナから多額の利益を得ていた。

 

よくできたストーリーで、リックという人物が主人公。彼は何者かによって「神経衝撃針」の手術を受けて記憶を消されていた。そのリックの正体は地球人で、彼の仕事は空間分析家だった。フロリナの太陽が爆発して惑星が滅亡することを研究によって知った。

 

それで事実を伝えようとしたとき、陰謀に巻き込まれて記憶を消されてしまう。そのリックの記憶が戻る過程が物語の中心で、最終的にはフロリナの危機が明らかになる。ところがフロリナを支配しているサークの貴族も、そしてそこから利益を得ているトランターも無視。

 

フロリナは特殊な繊維の産地で、全宇宙に輸出されていた。その既得権益の奪い合いがサークとトランターで起きていて、フロリナの住民のことなど誰も考えていない。事実がわかって疎開させようとリックたちが動くけれど、支配者たちは傍観するつもりだった

 

最終的には疎開が進行する。けれど惑星の人間がどうなろうとかまわない、というトランター帝国の悪意が明らかとなった物語だった。ちなみにこの物語が執筆されたのは1950年代。ところが奴隷のフロリナ人は白人で、支配者のサークは有色人種という設定。まだ黒人差別が容認されていたような時代に、こうした設定をしたアシモフはすごいと思う。強烈な皮肉だよね。

 

ということで次からはようやく『ファウンデーション』の原作を読める。でもその前に、この全集に収録されている後半の『鋼鉄都市』を読んでしまわなければ。昨日から読み出したけれど、これまためちゃ面白い。

 

内容としてはフィリップ・K・ディックの『アンドロイは電気羊の夢を見るか?』の世界観とそっくり。だけど『鋼鉄都市』のほうが先に出版されているから、似ているのはディックの作品かも。ボクはこの小説を読んで、原作よりも映画になった『ブレードランナー』のほうをイメージした。まだまだ読み始めたばかりだけれどね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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