Amazonが強い理由に納得
相変わらずヒップホップが強い洋楽界。でも最近は、どことなくロックが見直されているような気がする。デビューしたばかりのミュージシャンのアルバムを聴いていると、以前に比べてロックを意識した楽曲が増えてきているように思う。十代で世界を席巻したオリヴィア・ロドリゴやビリーアイリッシュのアルバムにも、ロックを感じさせる曲が収録されている。
若手でないけれど、オジサンたちも頑張っている。コールドプレイが昨年の10月にニューアルバムをリリースした。かなり聴き込んだけれど、どの曲も素晴らしい。セレナー・ゴメスとコラボしたバラードなんて、感動で涙がこぼれるほど美しいメロディ。だけど彼らの本質はロック。
ニューアルバムのなかでボクがイチオシの曲は“People Of The Pride”というもの。アルバムのなかでも、最高のロックに仕上がっていると思う。この曲のミュージックビデオが昨日になって公開された。ライブ映像とアニメを合成したもので、これがめちゃよかった。ロックしているよね〜〜!
ただコールドプレイを聴いていると、ボクはまれにU2とごっちゃになることがある。演奏のアレンジもヴォーカルの声も、なんとなく似ているような気がする。こんなこと感じるのは、ボクだけかなぁ。
さて、ECコマース業界で飛ぶ鳥を落とす勢いで世界的な企業となったのがAmazon。ボクの生活もいまではAmazonなしには考えられないほど。その創業者で元 CEOであるジェフ・ベゾスが書いた本を読んだ。その強烈な勢いは、まさにロックンロールだった!
2022年 読書#25
『Invent &Wander ジェフ・ベゾスCollected Writings』ジェフ・ベゾス寄稿という本。著作でなく寄稿となっているのは理由がある。この本の構成は、前半が株主に宛てたジェフ・ベゾスの手紙が収録されている。上場直後から2018年までのもの。
そして後半は雑誌取材のインタビューや、講演会の内容を収録してある。書き下ろしというではないという意味で、奥付けでは寄稿となっているのだろう。だけどこの本を読むと、Amazonの成り立ちから成長するまでの過程がよくわかる。
Appleの創業と同じように、Amazonのスタートも家族や友人で始めたもの。当初は書籍の販売だったので、毎日ジェフ自身が郵便局まで梱包した書籍を運んでいたらしい。ジェフが手にした本を購入した人がいるんだね。
この本を読んで思ったのは、結果論だけれAmazonが強いのは明確な理由が存在していた。それは常に『顧客』の顔を見ているということ。同業者との競争を意識したり、株主への忖度など基本的にない。どうすれば顧客が喜ぶかを徹底的に追求している。
ネットショップを使う立場にすれば、商品の種類が多く、安く、早く届くのベスト。つまりAmazonはそこに全力でコミットしている。どうすればより早く、より多く、より安くできるかを考えてきた。その結果がいまの成長につながっている。
いろいろ書けばキリがないけれど、どのような立場の人が読んでも役立つ本だと思う。例えば意思決定についてのジェフの理論。意思決定する際に大切なのは、その項目が後戻りできるかどうかを先に考えるということ。
後戻りできない内容については、慎重に時間をかけてから決定する。だけど後戻りできる内容については、現場の責任者に任せる。なぜなら失敗だと思えばやり直せばいいんだから。問題なのは、なんでもかんでも後戻りできないものとして意思決定のテーブルに上げてしまうこと。
意思決定することは多い。それは誰でも同じ。だけどその内容が後戻りできることかどうかを、最初に考える人は少ないと思う。さらに感心したのは、反対であってもコミットするというもの。最終的に決まった決定が自分の意見とちがっても、決まった以上は全力でコミットする。これはジェフ自身が常に実行しているそう。
経営者や起業家でなくても、とても参考になる言葉がいくつも収められている。ただ問題は、それを実行できるかどうかだろうね。これが難しいwww
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