実話ゆえの強烈な緊張感
コロナ禍以前は恒例だった須磨浦公園のお花見と、福井県へのお花見ドライブ。まだ感染者が出ている状況なので、今年も断念することにした。だけどせめて春を感じようということで、今日の午前中に妻とお花見散歩に出かけた。
自宅マンションから往復1時間ほどの距離でも、満開の美しい桜を楽しむことができる。今日は天気も気温も快適で、最高のお花見日和だった。
今日のお花見散歩のメインは、神戸市灘区と東灘区の境目にある石屋川公園。こんな雰囲気で桜並木が続いている。
同じく石屋川公園の桜で、背景に見えているのは神戸の六甲山系。しばらくは春の陽気が続くようで、今週の週末は今年最後のお花見日和となるらしい。ちょうど土曜日に出かける予定があるので、ついでに灘区の桜を鑑賞してこようと思っている。
さて、そんなのんびりした雰囲気が吹っ飛ぶ映画を観た。昨日紹介した映画とちがい、強烈な緊張感で全身がピリピリする作品だった。実話をもとにした作品なので、余計にリアルに感じたのかもしれない。
2022年 映画#49
『15ミニッツ・ウォー』(原題:L’Intervention)という2018年のフランス・ベルギー合作映画。女性教師役のオルガ・キュリレンコという女優さんに引かれて観た作品。007やトム・クルーズが主演した『オブリビオン』で以前から素敵な女優さんだと思っていたから。
物語の舞台は1976年のジブチというアフリカの国。フランス最後の植民地で、この事件の翌年にはフランスから独立している。つまり国民はフランスの支配から脱却したいという空気に満ちていて、それゆえにある恐ろしいテロ事件が起きた。
4人のテロリストが、移住している白人たちの子供が乗るスクールバスをジャック。20人以上の子供が人質となり、ジブチの独立を要求した。ソマリアの国境で停止したバスの犯人たちとフランスの外人部隊はこう着状態。
そのうえ子供たちを心配したアメリカ人教師のジェーンが、犯人たちを説得してバスに同乗した。そこで招集されたのがフランスの5人の特殊部隊員たち。優れたスナイパーたちで、まだ組織としては知られていないメンバーだった。
彼らの作戦は、犯人たち4人を同時に射殺するというもの。200メートル以上離れた場所から確実に殺せるという計画を立てた。ところが隣国のソマリアはテロリストを支援していて、その背後にはソ連のKGBがいた。またロシアが悪役やんか〜〜〜!
だから何度もチャンスがあったのに、パリからの攻撃命令は出ない。このままでは子供も女性教師も殺されてしまう。そこで彼らは待てという命令を無視して攻撃を開始する。見事に犯人を射殺したけれど、ソマリア軍が介入してきた。
たった5人で多数のソマリア軍と戦わななければいけない。子供たちが巻き込まれる可能性もある。後半の見どころはこの戦闘シーン。彼らは誰一人命を落とすことなく、子供と女性教師を守ってソマリア軍とソ連のKGBを撃退した。だけど彼らが勝利感を覚えることはなかった。
少女がひとりだけ銃弾を受けて死んでしまったから。敵以外の命を救うのが彼らの任務。だから一人でも子供の命を救えなかったことは、彼らにとって敗北と同じだったという結末。
この事件以来、この組織の活躍が注目されることになった。そしてGIGN(フランス国家憲兵隊治安介入部隊)という特殊部隊が正式に承認され、現在まで活躍しているとのこと。とにかく中盤から後半にかけての緊張感は半端ない。これでこそ映画という、とても素晴らしい作品だった。
そしてやっぱりオルガ・キュリレンコは綺麗だったなぁ。そしてめちゃ強い。こういう役がピッタリの女優さんだよね。
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