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高羽そらさんインタビュー

乱暴すべきでない女性だった

南アフリカを舞台にした映画は多い。アパルトヘイトという人種差別が過去に認められていた国だから、人種差別関連の作品がいくつも撮影されている。『遠い夜明け』などは代表的な作品だろう。

 

ラグビー映画だけれど、マット・デイモンが主演した『インビクタス/負けざる者たち』という作品も、アパルトヘイト廃止によって新しい国を作ろうとするマンデラ大統領を取り上げた作品。それらの作品は舞台が南アフリカであっても、映画としてはイギリスやアメリカの作品だった。

 

でもボクが見たのは、南アフリカ映画。おそらく初めてだと思う。人寿差別を扱った作品ではないけれど、この国が抱えている暴力がテーマとなっている。これが意外に面白かった。

 

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2022年 映画#50

『EMMA デッド・オア・キル』(原題:Hunting Emma)という2017年の南アフリカ映画。

 

主人公のエマは26歳の小学校教師。写真は映画のクライマックス近くなので、かなりヤバい女性になっている。ところが冒頭はこんな感じで登場する。

 

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学期末が終わり夏休みに入った。恋人はいるけれど、暴力が嫌いなエマは、恋人が誰かに暴力をふるったことが許せなくて絶縁状態。兄に搬送を頼まれたキャンプセットを自家用車に積み込んで、父が待つ実家に戻ろうとした。

 

ところがその途中で車が故障。荒野の真っ只中で、周囲には誰もいない。困り果てて周辺を歩いていると、人の気配がした。ところがすぐに銃声が。麻薬を運んでいた6人の悪党が、尋問された警察官を銃で撃った瞬間だった。

 

あわててその場を逃げようとしたエマ。だけど顔を見られたことで悪党たちに捕まってしまう。そしてレイプして殺されそうになった。手錠をかけられてレイプされそうになったとき、かろうじて生きていた警察官がパトカーで逃亡。6人は警察官を追って射殺した。

 

だけどそのすきにエマは脱走。犯人の一人が落としたナイフを手にして、その場を離れた。ということで6人とエマの戦いという舞台が整った。この段階でつまらない映画だなぁと思いかけた。ところが意外な展開になっていく。

 

ときどきエマの父の映像が映る。その姿がかなりイカつい。最終的にわかるのは、彼が元特殊部隊の兵士だったということ。そして暴力が多発する南アフリカで生きていくため、エマは父から英才教育を受けていた。

 

ナイフを使った白兵戦から、サバイバル技術まで特殊部隊並みの技能を有している。苦手なのは銃で、動物を殺すことができない彼女がどうしても習得できないものだった。だけど基本技術は仕込んであるので、『怒り」さえあればエマは無敵だと父は信じていた。

 

だからあわて騒がず、自宅で娘の帰りを待っている。そしてその期待どおり、エマが6人の悪党を皆殺しにしてしまうというエンディング。丸腰だったエマだけれど、相手を一人倒すたびに銃が手元に増えていく。まるでテレビゲームのよう。

 

無線機を手に入れて男たちを翻弄するシーンなんか、女性版『ダイハード』という雰囲気。女性のアクションという意味では、『キル・ビル』のユア・サーマンを彷彿とさせる場面の連続だった。最終的には苦手だった銃の技術も習得して、かつ恋人の暴力も許すことになった。だって彼女は6人も人を殺しているんだからね。

 

単純なストーリーで、ロケ地も荒野。かなり低予選で作られたような映画だけれど、エマが怒りによって隠された能力を発揮してからは本気で見入ってしまった。6人の男たちは、乱暴すべきでない女性に手を出してしまったということだね。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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