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高羽そらさんインタビュー

ウクライナ女性は戦士

ロシアによるウクライナへの侵攻があった直後、軍服を身につけて銃を手にした女性の写真がネットで流れた。祖国を大国の侵略から守るために女性も武器を手にしているとの報道。美しい女性たちが銃を持つそんな姿が珍しいと思われたからだろう。

 

だけどボクはその女性兵士たちを見て驚くことはなかった。なぜならウクライナの女性は以前から優秀な戦士だったから。

 

2015年にノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチというジャーナリストがいる。彼女の代表作が『戦争は女の顔をしていない』という取材録。著者はウクライナで生まれ、ベラルーシで暮らしていた。

 

第二次世界大戦のソ連には、多くの女性の志願兵がいた。日本では考えられないけれど、ソ連では認められていた。著者が老齢となった女性兵士に取材をしたのがこの作品で、ウクライナの女性が多い。だからこの本を読んだボクは、ウクライナの女性が祖国のために戦う人たちなのを知っている。

 

著者はロシアによるウクライナ干渉を以前から否定していて、2020年にはドイツへ出国している。いまはどうされているのかわからないけれど。そんな著者の作品が日本人によってコミカライズされた。全部で3巻あって、その第1巻を読んだ。

 

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2022年 読書#49

『戦争は女の顔をしていない1』作画:小梅けいと 原作:スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチ

 

今月に入って出版しているKADOKAWAさんで期間限定の無料公開がされていた。ということで早速ダウンロードして読んだ。大勢の女性に取材しているので、原作を読んだけれど忘れていることが多い。漫画で読み直して記憶が戻ると同時に、コミック作品の迫力に圧倒されて改めて感動した。

 

女性ゆえに看護師として従軍する人もいたし、兵士の戦闘服の洗濯奉仕で戦地に向かった人もいる。だけど男性と同じように銃を持って戦う女性もかなりいた。男性顔負けの優秀な狙撃兵で、何十人ものドイツ兵を殺したという猛者もいる。あるいは戦闘機に乗って戦っている女性もいた。

 

夫の戦死に落ち込むどころか、今度は自分が戦地に行って祖国のために戦う決意をする女性もいた。あるいは幼い子供を預けて、居ても立ってもいられずに戦地に向かう人もいた。

 

ただ気の毒なのは、当時の戦地はすべてが男性仕様。下着も男性用で、生理用品も与えられない。まだ10代の女性なのに、股間を血で汚しながら戦地で戦っている人もいたそう。その一方で、銃を手にして敵へ向かうのに、兵舎にいたネズミに悲鳴をあげるという女性らしさも見せている。

 

当時のソ連軍において、ウクライナの兵士はかなり優秀だったんだと思う。現在のロシア政府は、そのことを忘れているのかもしれない。男性だけでなく女性も、祖国の安全を脅かす相手には全力で抵抗する。久しぶりにこの本を読んで、そのことを強く感じた。続けて2巻と3巻も読んでみよう。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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