70年前の婚約者に会いたい（実話）
まるで映画のような実話が進行中。ハフポストで取り上げられていた記事で、ボクも気になっていた。最初に記事が掲載されたのは今月の15日のこと。
真実を伝えたい。約70年前に結婚の約束を交わした日本人女性を探しています。
婚約者を探しているのはマンさんという91歳のアメリカ人男性。海軍に所属していたマンさんは、1953年に日本に駐屯していた。1958年にアメリカから全面返還されることになる羽田空港で海軍の連絡係として働いていた。
マンさんは下士官クラブの利用を認められていて、そこでクローク係として働いていたヤマグチさんという日本人女性と出会った。それから14ヶ月交際して、式の準備が出来次第結婚する予定だった。でも当時は日本人とアメリカ人の結婚は現在のような感覚ではない。思っているより反対が多くて時間がかかる。
ところが予定より早くマンさんに帰国命令が出た。ヤマグチさんは妊娠していた。マンさんは涙を見せる婚約者に「心配しないで。貯金があるから、すぐに君をアメリカに呼び寄せるよ」と話した。
でも映画のようなことが起きていた。マンさんが帰国すると、父親が貯金を使い果たしていた。マンさんは必死で仕事を見つけ、ヤマグチさんを迎えられるように懸命になって働いた。日本との手紙のやり取りもしていた。
なのにヤマグチさんと連絡が取れなくなった。日本人との結婚を反対するマンさんの母親が、日本から届いた手紙を焼いていたそう。これってよく映画で使われるパターンだけれど、本当にあるなんて驚いた。マンさんの妹から聞かされたのは、ヤマグチさんは流産して、別のアメリカ人男性と結婚したとのこと。
91歳となったマンさんの心残りは、真実をヤマグチさんに伝えられなかったこと。見捨てたわけじゃない、ということを伝えたい。だけど母親が手紙を焼いてしまったので、連絡先がわからない。ペギーという愛称で呼んでいたから本名も不明。
そこでマンさんはFacebookを通じて、当時のヤマグチさんの写真や事情をアップした。そしてわかっている範囲の情報を記載して、この女性を見つけて欲しいと投稿したそう。リンク先の記事には、その当時の写真もアップされている。
それから約10日後。ヤマグチさんが見つかったという連絡がマンさんのFacebookに届いた。
【続報】約70年前にマンさんが結婚の約束を交わした日本人女性が見つかりました。
連絡をしてくれたのは、テレビ制作のリサーチャーをしているカナダ在住の男性。人探しの経験があったことで、マンさんの情報なら見つかると思って探してみたそう。昔の新聞には結婚報告の記事が掲載されていたので、オンラインアーカイブをチェックするとその女性らしき名前を見つけたそう。
それから裏付け調査が進み、ペギーさんの息子とマンさんの息子が連絡を取り合うことで、その女性がマンさんの探しているヤマグチさんだと確定したとのこと。彼女はマンさんと同じ91歳だったけれど、まだお元気らしい。
ということで６月１日に、70年の時を超えてマンさんはかつての婚約者であるヤマグチさんに会うことが決まった！
この一部始終を動画で撮影するということなので、二人の再会の様子が記事でアップされるかもしれない。楽しみだなぁ。
ただ91歳という高齢の二人だからいいけれど、これが若い人ならシャレにならない。許可なく写真をアップして人探しをネットで依頼するなんて、本当はやってはいけないこと。このケースの場合は、微笑ましく見られるけれどね。
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