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高羽そらさんインタビュー

『トワイライト』の人狼版かな

ボクがたまに見る幽霊の夢はかなり怖い。2〜3日ほど前に見た夢は、写真の幽霊が動き出して襲ってくるというもの。いかにも貞子的な夢なんだけれど、日本人にとってホラーといえば、女性の幽霊を思い浮かべ人が多いだろう。

 

一方欧米、特にアメリカでは日本とちがうキャラがホラー映画の主役となる。人気があるのはゾンビ。吸血鬼も常連で、多種類のホラー作品を執筆しているスティーブン・キングでさえ、吸血鬼が登場する作品はかなり多い。

 

そしてそれらのキャラに並ぶのが、狼男と呼ばれる人狼。『赤ずきん』という有名な童話がある。グリム童話にも収録されている物語。この作品の実写版の映画は、人狼が登場するホラー映画だった。

 

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2022年 映画#82

『赤ずきん』(原題: Red Riding Hood)という2011年のアメリカ映画。童話の『赤ずきん』のつもりで子供に見せたら、ちょっとヤバい作品かもしれない。R指定はないけれど、かなり暴力的な作品だから。

 

そもそもグリム童話は残酷な物語が多い。子供のころに読んだ『赤ずきん』の童話だって、狼に食べられた赤ずきんを、通りかかった猟師が狼の腹を割いて赤ずきんと祖母を助けるという内容。これだってもし実写にすれば、そこそこスプラッターな作品になってしまうよねwww

 

この映画の赤ずきんは、本来の童話とは関係のない物語。ところどころに童話のエピソードが折り込まれているだけ。赤ずきんにあたるのがヴァレリーという若い女性で、アマンダ・サイフリッドが演じている。彼女の雰囲気にぴったりの役だった。

 

ヴァレリーが暮らす村は、定期的に狼が襲ってくる。だから家畜を生贄として差し出すことで、トラブルなく過ごしてきた。ところが約束の満月の前なのに、ヴァレリーの姉が狼に殺されてしまう。そこで怒った村人たちは、逆に狼に戦いを挑んだ。

 

だけど退治したのは普通の狼だけ。本当に恐ろしい狼は人狼で、人間に姿を変えてすでに村人として過ごしていた。ということでここから人狼ゲームのような世界になる。狼人間は誰だ? これが映画の中盤から後半にかけての関心事となる。

 

人狼のターゲットはヴァレリーだった。そこで最初に疑われたのが恋人のピーター。さらにヴァレリーに結婚を申し込んでいたヘンリー。物語の展開としてはピーターが本命のような形で進む。だけどラストで衝撃的な事実が明かされる。

 

隠れていた人狼は、ヴァレリーの実の父だった。つまりヴァレリーにも人狼の血が流れている。実は少女時代に、そんな性質を見せていた。映画の冒頭で、少しだけ伏線が張られている。

 

物語として父の人狼は倒される。だけどめでたしとはならない。ヴァレリーを助けた恋人のピーターが、戦いの際に父親の人狼に噛まれてしまった。つまり彼も人狼になってしまう。そのことを察したピーターは、愛するヴァレリーの元を離れてしまう。

 

でも彼女には人狼の血が流れている。だから二人の未来は想像できる。ラストシーンでは、迎えにきた特大の狼を笑顔で迎えるヴァレリーの演技が印象に残った。おそらく彼女も人狼になることで、二人で永遠に暮らしていくのだろう。物語としては微妙だけれど、ボクのようにある作品のファンなら楽しめるはず。

 

それは『トワイライト』という物語。吸血鬼のエドワードと人間のベラとの恋を描いた作品。最終的にベラは吸血鬼となることを選択する。まさに映画の『赤ずきん』は、『トワイライト』の人狼版だった。だからボクとしては、このエンディングを抵抗なく受け入れることができた。

 

主人公たちが幸せになるんだったら、人間でも人狼でもいいよね。アマンダ・サイフリッドのファンなら、文句なしに楽しめる作品だと思う。あっ、そうそう。人狼退治の名人であるソロモン神父を演じたゲイリー・オールドマンも素晴らしい演技だった。こういう癖のある役はうまいよなぁ。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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