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高羽そらさんインタビュー

厳しい免疫細胞の学校

ボクが若いころに比べて、最近は学齢社会という言葉が死語になってきたように感じる。それでもいまだに受験競争は存在するし、最終学歴によって選択肢が制限されるという事実は消えていない。学歴に左右されずに自分の夢を叶えるのは、ある種の才能やずば抜けた努力が必要になる。

 

そんな人間社会と同じく、細胞も厳しい学歴社会にさらされているらしい。ボクたちの健康を外部の敵から守ってくれる免疫細胞。特にT細胞は発生したガン細胞を粉砕してくれる頼もしい兵士。そんなエリート兵士のような免疫細胞は、それなりに学習と訓練を積んでいるとのこと。

 

免疫細胞が自分を攻撃しないように学ぶ「学校」の仕組みが判明!

 

もし免疫細胞が無差別に攻撃を始めたら、人間の正常な細胞まで殺してしまう。そうならないよう、生まれたばかりの免疫細胞は『学校』で学ぶことがこれまでわかっていた。その『学校』は胸腺で、最近になってその貴重な役割がわかったそう。ところが胸腺がどのようにして免疫細胞を教育するのか不明だった。

 

ところがハーバード大学に研究チームによって、胸腺における『学校』の仕組みが解明された。発生した免疫細胞はまず胸腺に送られる。その胸腺を調べてみると、皮膚・筋肉・肺・肝臓・腸などさまざまな体の細胞を真似る「模倣細胞」のクラスターが存在することが判明したとのこと。

 

記事によると、『つまり「学校(胸腺)」の内部では体のさまざまな細胞を真似た、多種多様の「ダミー人形(模倣細胞)」の展覧会のような状態になっており、T細胞たちはそれら模倣細胞と接することで、攻撃してはならない自分の細胞の特徴を学んでいたのです』と述べられている。

 

まず見た目で攻撃してはいけない対象を学ばせるらしい。だけどそれだけでなく、模倣細胞は遺伝子の働き方まで再現するそう。免疫細胞たちは、外観だけでなく遺伝子情報としても攻撃対象でないことを学ぶ。座学だけでなく実戦も教える『トップガン』のような世界らしい。すごいよね。

 

この胸腺という学校で鍛えられた免疫細胞によって、ボクたちの肉体は健全に守られている。だけど落ちこぼれの免疫細胞はどうなるのだろう? どんな世界でも学習能力や実践能力の劣る存在がいるもの。これについても研究されている。記事から抜粋してみよう。

 

『教育に失敗して自分の体を攻撃してしまいかねない「落ちこぼれ」T細胞の運命を追跡したところ、自己破壊命令を受けて自殺する場合と、免疫システムの攻撃を抑制するタイプのT細胞に転用される場合があることが判明しました』

 

胸腺の学校で落ちこぼれた免疫細胞の未来は悲惨。「配置転換」ならまだマシ。最悪の場合は「自殺命令」が待っている。人間のように学校を中退して別の道を選ぶということはできない。

 

すでに活動している免疫細胞は、これだけの厳しい学校を卒業したエリートたちだから、安心して肉体の防衛を任せることができるんだろうなぁ。とても興味深い研究だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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