美男と美女の追いかけっこ
今年の梅雨明けは異例の早さだった。梅雨明けと同時に気温がググッと上がったのに、どうも妙な違和感が拭えない。いつもの夏と何かがちがう。
そう思って街の様子を観察していて、すぐに気がついた。それは蝉の声。
例年なら梅雨明け前から蝉の声が聞こえ出して、梅雨明けとなったらさらに元気な声を聞かせてくれる。ところが今年は、昨日までまったく蝉の声を耳にしていない。このまま蝉が出て来なかったら、いよいよ天変地異が起きるのではと心配していたwww
だけど今日の午前中、未明の雨が上がって朝の太陽が照りつけたときに蝉が一斉に鳴いてくれた。今年の初鳴きだった。それで外出したときに注意していると、見つけた、見つけた!
今年第1号の蝉の抜け殻。可愛いよね。おそらくここ数日で抜けた蝉だから、いまごろどこかで元気に過ごしているはず。ボクは蝉が大好きで、暑い夏は辛くても、蝉の声を聞いているとパワーをもらえる。あの小さな身体であんな大きな声を出せるなんてすごいよね。これからしばらくは蝉の合唱を堪能できるので幸せだなぁ。
さて、ヨーロッパからアメリカまで、美男と美女が追いかけっこをする映画を観た。
2022年 映画#96
『サバイバー』(原題: Survivor)という2015年のアメリカ・イギリス合作映画。追いかけっこをしている美女は写真のミラ・ジョボビッチで、美男はピアース・ブロスナン。追っかけこといっても遊びではなく、10万人が巻き込まれる可能性のあるテロをめぐったアクション映画。
過去に観たことがある作品で、ストーリー的にはツッコミどころが多い内容。だけど主演の二人が好きなので、BSで放送されているのを見つけてもう一度観ることにした。アクション映画としてはそれなりに良くできた作品だと思う。
ミラ・ジョボビッチが演じるのはゾンビと戦うアリスではなく、ケイトという凄腕の外交官。テロリストを見分ける直感と分析力に優れていて、イギリスの大使館に配属された。
ピアース・ブロスナンが演じるのはジェームズ・ボンドではなく、ナッシュという正体不明の殺し屋。『時計屋』という別名のある人物で、この映画の彼は悪役を演じている。普段は紳士の役が多いピアース・ブロスナンだけに、この悪役はファンのボクとしては貴重な作品だと思う。
ストーリーはわかりやすい。テロを実行する可能性がある人物をケイトは見つけて調査する。だけどそのせいでナッシュたちに命を狙われるだけでなく、彼女を殺人犯の容疑者にまで追い込んでしまう。結果としてイギリスからアメリカまで向かったテロリストを、ケイトが阻止するという物語。
映画冒頭の爆発シーンのインパクトがよく効いていて、最後までいい緊張感がキープできる構成になっていた。ただ最初に書いたように、ツッコミどころが多々あるのが残念。物語の展開上仕方ないのだけれど、完璧な殺し屋であるはずのナッシュが、ケイトを殺すことに関して失敗しすぎるという部分。
さらに普通の外交官であるはずのケイトが、まるで『バイオハザード』のアリスのように強すぎることが気になる。この二人を主役にする以上避けられないのだろうけれど、もう少し納得できるシーンなりセリフを挿入するべき。ミスをしてしまうナッシュと、戦闘能力の高いケイトに関する必然性を提示して欲しかったなぁ。そうすれば完璧な作品なんだけれど。
といっても再見しているくらいだから、そこそこ面白いということ。二人のファンなら、十分に楽しめる作品だと思う。
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