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高羽そらさんインタビュー

戦闘を撮りたいだけの作品

ちょっと暑さでバテたせいか、眠くなるような設定の映画を観る気になれない。それで銃をぶっ放すだけのアクションを観ようと思って、ある作品をチョイスした。その思惑は成功したけれど、あまりにも雑な設定に失笑するしかない作品だった。

 

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2022年 映画#111

『ロックアウト』 (原題:Lockout)という2012年のフランス映画。リュック・ベッソンがプロデュースだったので、良質のアクション映画を期待した。だけど戦闘シーンを撮りたいだけの雑な設定だと感じた。ただしアクション自体は面白かったので、それなりに楽しめる作品だった。

 

近未来のSFという設定で、2079年が物語の舞台。主人公のスノーは凄腕のCIAエージェント。ところがCIA局長を殺したという冤罪で逮捕され、懲役30年の実刑を受けた。収監されるのは宇宙空間にある「MS-1』という刑務所で、囚人は肉体の機能を『静止』されて眠らされる。

 

スノーが刑務所送りになろうとするとき、その刑務所で事件が起きる。大統領の娘であるエミリーが刑務所に疑いを持ち、調査団として査察をしていた。『静止』という措置が精神障害を起こす可能性があること。さらに囚人を人体実験に使用しているという疑惑があったから。

 

ところがある囚人を目覚めさせて質問しているとき、その囚人が反乱を起こす。あっという間に他の囚人を目覚めさせ、刑務所を占拠してしまう。そしてエミリーたちを人質にすることで政府に要求を突きつけた。

 

ということでスノーが命令を受けて刑務所に潜入する。囚人は500人くらいいるけれど、たった一人で戦ってエミリーを救い出すのが使命。状況としては『ダイハード』のような雰囲気。リュック・ベッソンの代表作である『96時間』のようなハラハラドキドキを期待した。でも残念ながらそれらの作品には及ぼない。

 

結論としてはスノーとエミリーだけが無事に脱出できる。スノーの無実も証明される。だけど他の人質も囚人もすべて死んでしまう。だって宇宙刑務所が爆破されてしまうんだから。それはいいとして、そもそも反乱の発生が無理やり過ぎる。

 

エミリーのSPが銃を持って面会室に入れたのも微妙だし、その銃を奪っただけで簡単に刑務所を制圧できたのに納得できない。不思議なのは眠っていたはずの囚人たちに上下関係のようなものが成立していて、リーダーを中心にして命令系統ができている。普通の刑務所ならわかるけれど、囚人はずっと眠っていたはず。なのになぜそんなことになるかわからない。

 

スノーとエミリーが宇宙から地球へ戻ってくる方法も微妙。あんな状況で大気圏を突破できるのか疑問。専門家が見たらどう思うんだろう? テンポ感のいい映画だったけれど、設定がいい加減なのでダレてしまう。

 

この映画について調べてみると、どうやら盗用騒ぎがあったらしい。1981年に公開されたアメリカ映画の『ニューヨーク1997』から盗用したとして、リュック・ベッソン側はパリの法廷から賠償金の支払いを命じられている。事実はわからないけれど、盗用を指摘されること自体が設定の杜撰さを証明している。

 

ちなみに『ニューヨーク1997』という映画をボクは観たけれど、これはかなりのB級映画だった。だからもしこの作品を盗用したとしたら、それだけでセンスを疑ってしまうなぁwww でも、疲れた頭にちょうどいいアクション映画だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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