ゼロコロナの真の恐怖
立秋も過ぎて、まもなく世間的にはお盆休みがやってくる。新型コロナの第7波はピークアウトの様相を見せてきた。だけど重症者や死者はピークより遅れて波が来るのでこれから増えるだろう。重症者数は少なくても感染者数という分母が多いので、死者数等も増加するのは仕方ない。
それでも非常事態宣言等の行動制限を政府は考慮していないので、今年のお盆は3年ぶりにある意味フリー。コロナ以前のように帰省する人も増えるだろうし、休暇を利用して海外旅行に出かける人も大勢いるだろう。
現在の海外旅行事情がどうなっているのか知らない。でもTwitter等を見ていると、アメリカやヨーロッパを普通に旅行している人の投稿が増えている。だけどもし海外旅行を計画しているなら、ゼロコロナ政策を実施している国は避けたほうがいい。なぜなら最悪の場合、日本に帰ってこられないかも。
ゼロコロナ政策の代表が中国。感染者が確認されると街を完全にロックダウンしてしまう。今年になって世界的な経済問題となった上海のロックダウンは記憶に新しいだろう。そして昨日の記事では、中国の海南省三亜市でロックダウンによる都市封鎖が実施されたとのこと。
観光地として知られているそうで、なんと8万人の観光客が足止めをくらっている。観光客は7日間の待機が求められ、出発前には新型コロナ検査を5回もパスしないといけないとのこと。この街にいる観光客は旅行気分なんってぶっ飛んでしまっているだろう。
なぜ中国がここまでゼロコロナ政策に固執するのか。そのことを検証した記事を読んでゾッとした。もし中国がゼロコロナではなく、欧米や日本のようにウイズコロナとなったらどうなるかをシミュレーションしたもの。
リンク先の記事から、その結果を抜粋してみよう。
(1)「ゼロコロナ」政策を解除した場合、6か月で有症状者数1億1220万人、入院者数(中等症)510万人、ICU入院者数(重症)270万人、死亡者数160万人となる。
(2)人口当たり死亡者数は、人口1000人当たり1.10人となり、米国のオミクロン株感染拡大期(2021年11月~4月。人口1000人当たり0.74人)を超える。
(3)感染ピーク時には、中国全体のICU病床数の15.6倍のICU病床が必要となり、病床数の不足は44日間続く。
(4)以上の事から、「ゼロコロナ」政策を解除した場合、感染爆発は必至であり医療体制及び社会自体の大きな混乱を引き起こす可能性が高い。
というような恐ろしい状況になるそう。そりゃ中国政府としては、経済損失を天秤にかけてでもゼロコロナを優先するしかないんだろう。こうなる理由も検証されている。
・中国高齢者のワクチン接種率が低い。
・中国で使用しているワクチンの有効性が相対的に低い。
・中国の医療制度が構造的に脆弱である。
ということでゼロコロナ政策を継続していると見られている。もし中国旅行を予定している人がいたら、こうしたリスクがあることを覚悟しておくほうがいいと思う。まぁそれ以前にミサイルを平気で他国の経済水域に撃ち込むという、別の意味で怖い国でもあるけれど。
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