夢は起床に備えた準備運動?
一昨日の朝のこと。いつものように午前5時に目を覚まして読書しようとした。ところがうっかりと二度寝してしまい、とても不快な夢を見ることになった。
京都祇園の芸舞妓事務所での出来事。銀行の担当者が困った顔で現れた。借入金の返済が滞っているとのこと。(ちなみに祇園の事務所は借入が一切ないという健全経営。借金の夢は印刷会社時代のことが重なっているのだろう)
金額を確認すると3500万円をすぐに払わないといけない。もしかしたらボクの資金繰りミス? 焦って口座の預金を確認したら9万円しかない。これじゃ借金どころか職員の給料さえ払えない。パニックになったボクは、事務長と組合の役員に真相を告げようとした。
そのとき旅客機の爆音が聞こえた。窓を見ると、バランスを崩した航空機が祇園甲部歌舞練場に墜落炎上。(ここが夢の不思議なところで、飛行機が墜落したのは神戸のポートタワー近くの港だった) 大騒ぎになったので借金の話ができなくて困っているところで目が覚めた。
しばらく現実世界に戻るのが大変。夢だと分かったとき、心の底から「あぁ、夢でよかった」というベタな台詞を呟いてしまった。その夢のおかげですっかり覚醒した。おそらくアドレナリンが出まくったからだろう。もしかしたら夢は目覚めるためのウォーミングアップ? そう思っているとこんな記事を見つけた。
リンク先の記事は、カリフォルニア大学の研究者が最近になって発表した仮説を紹介したもの。人間の睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠の2パターンがある。一般的には、ノンレム睡眠は脳から毒素を取り除く役割を持っており、レム睡眠は記憶を整理して定着させる役割があるという仮説が優勢。
特にレム睡眠は眼球が動くことで、夢を見ている状態として考えられている。実際はノンレム睡眠でも夢を見ているらしいけれど、起き抜けに見ている夢はほぼレム睡眠だと思ってまちがいない。そのレム睡眠に関して新しい仮説が提唱された。
比較的体温が低くなる恒温動物ほどレム睡眠が長いことがわかった。さらにトナカイなどは夏よりも冬の方が睡眠が長く、人間でも寒い時期は1時間ほど睡眠が長くなるそう。そこでその研究者はこんな仮説を提唱した。
『レム睡眠は「脳を震えさせるようなもの」であり、ノンレム睡眠中に下がりすぎた脳を温めるために存在するのではないかと主張しています。実際、レム睡眠の間は脳が活発になり温度が上がるそうです』と記事に書かれている。
さらに、「レム睡眠は、ノンレム睡眠時の代謝低下やエネルギー消費の減少に伴う体温低下によって引き起こされる、サーモスタットのように制御された脳を温めるメカニズムと考えられるかもしれません」「そしてレム睡眠は、脳温を覚醒時の体温近くまで上昇させた後で終了するのです」とのこと。
最初に書いた夢の経験でもそうだったけれど、夢をきちんと最後まで見てから目を覚ますと起きやすい。ところが夢の途中で大きな音がしたりして起きた場合、なかなか目が覚めずに起きるまで苦労する。夢の途中で起こされると、まだ脳が充分に温まっていないのかもしれない。
どれほど変テコな夢でも、最後まで見終わってから目を覚ます方がいいのかも。嫌な夢だからといって、無理やり目を覚ましたら寝起きが悪いのかもなぁ。何事にも準備運動は大切なんだろうね。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする