騒ぐ子供の対応策あれこれ
自宅から歩いて15分ほどの場所に、古民家を改装したカフェがある。ボクが引っ越してきた14年前は別の人が経営していて、その後閉店してから近くでケーキ店をやっていた夫婦が新たにカフェを開いた。
料理はそこそこ美味しいし、ケーキの味は以前から知っているので問題ない。ところがどことなく落ち着かない。近くに小学校があるせいか、ママ友の集団が場所を占拠するようになってきた。それでここ7〜8年はまったく行かなくなった。
お店側も対応に苦慮していたようで、長時間の利用者には声をかけると表明。さらに昨年くらいから小学生未満の入店を断るようになった。子連れの客たちが騒がしいという状況だったのだろう。ただこのパターンはあまりいい傾向じゃない。お店の立地と客層は密接につながっているから。
そんなボクの予測どおり、ケーキ店舗は開けているけれどカフェを閉めるようになった。営業日も迷走し始めて、いつ開いているのかわからない。さらに焼き菓子だけの販売を始めたりと、通常の営業状態ではなくなってきた。完全に負のループに入った感が強い。
そうなってしまった最大の要因は、地域の客層を見誤ったことだと思う。小さな子供を排除することで上手くいくと思ったのに、おそらく逆効果になったのでは? 特定の客をいきなり締め出すのは、自分が該当していなくてもあまり気持ちがいいものじゃない。そう感じるとその店から遠のいてしまう。
海外でも子供対策に苦慮しているのは同じらしい。
リンク先の記事はシンガポールのレストラン。店内を子供が騒いで他の客に迷惑をかけることが増えた。それで保護者に対応してもらうため、店の依頼にも関わらず子供が静かにしない場合、子供1人あたり10ドルの罰金を課すようになった。
一部の子供連れ家族からは不満は出ているそうだけれど、全体としては好評らしい。騒ぐ子供は大幅に減ったそうで、罰金という抑止力は十分に効いている。それならどこでも同じように対応すればいいのか? いや、そう簡単にはいかないだろう。
子供が騒ぐのは自然なこと。その自然な行動を罰として店が判断するのは微妙。どのレベルなら罰金を取るのかという物差しも難しい。だけど子供の年齢によっては、公共の場所で騒がないことを教えることも必要だと思う。つまり柔軟な対応をするしかないのだろう。
飲食店を営業する場合、その地域のすべての客層に満足してもらえるのは難しい。だから全体として利益を確保できるターゲット層を見定め、それに合わせて経営方法を模索するしかないように思う。
どうしても子連れの客が必要なら、先ほどのような罰金も効果があるかもしれない。店舗スペースに余裕があるなら、子供連れとそうでない顧客の席を分離することもできるだろう。
もし子連れ層が来なくてもいいと思えるのなら、最初のカフェのように年齢制限を設けることもありだと思う。とにかく思いつきで騒ぐ子供の対応策を取ってしまうと、本当に来てほしい客層まで失うことになりかねない。どちらにしても飲食店ほど難しい商売はない。ボクは客でいるほうがいいなwww
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