ついに悪の象徴が火を吹いた
遅ればせながら、ようやく新しいNHKの連ドラである「舞いあがれ!』の第1週を観た。地デジの録画が不具合なので、BS録画できる土曜日の再放送を見ているのでどうしてもズレてしまう。
まだ始まったばかりだけれど、素敵なドラマになる予感に満ちている。前作の沖縄が舞台のドラマとちがい、登場人物のキャラ設定がじっくりと練り込まれているのを感じた。永作博美さんと高畑淳子さんの火花散る迫真の演技を見るだけで、お得感の高い第1週だった。来週からも楽しみ。
さてドラマといえば、9月になってスタートした大作ドラマ。いよいよ悪の象徴であるオロドルイン山が火を吹いた!
2022年 映画#156
『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』(原題: The Lord of the Rings: The Rings of Power)シーズン1・エピソード6『奈落』という2022年の作品。
全8話のシーズン1が、エピソード6になって大きく動いた。それまでは人物紹介的な物語の進行具合だったけれど、ついに戦端が開かれる。
エルフのアロンディルに率いられ、ブロンウィンという女性リーダーの元で南方国の人間たちがオークとの戦いを決意した。相手はアダルというオークの首領が率いる軍団と、悪に降参したことで参戦している人間たち。
いきなり激しい戦闘シーンで始まり、一時的にアロンディルたちが勝利したように見える。だけどそれはアダルの作戦であって、人間同士を戦わせることで消耗させるという作戦だった。かつての仲間たちを殺したことに気づいたアロンディルたちは、オークの軍団に包囲されて絶体絶命となる。
そこへ到着したのがエルフのガラドリエル率いるヌーメノール軍。もちろん未来の人間の王であるエレンディルや息子のイシルドゥアも参戦している。さらに南方国の王として戻ってきたハルブラントも戦った。それでアダルは捕虜となる。
アダルは元はエルフだった。『指輪物語』の原作には、オークは拷問を受けたエルフの成れの果てだと書かれている。アダルはその元エルフで、変質したことでオークたちに尊父と呼ばれていた。これで南方国を救ったように見えたけれど、アダルはブロンウィンの息子であるテオから取り返した悪の鍵を隠し、部下にその鍵を密かに使用させた。
それによってオロドルイン山が大噴火。先ほどの写真は、噴火に呆然とするガラドリエルの背後に火砕流が迫っているるシーン。オロドルイン山はこの物語の悪役であるサウロンが支配する山。ホビットのフロドが、ラストシーンで指輪を捨てた山がこの火山。
この山の噴火は、同時にサウロンが活動していることを示唆している。途轍もない身体能力でオーク軍を打ち破ったガラドリエルだけれど、彼女が噴火による炎に包まれたところでエピソード6は終わった。
とてもうまい演出だと思う。オロドロイン山を噴火させることで、サウロンの台頭を予感させる。つまりこの南方国は、未来の『指輪物語』の世界ではサウロンの本拠地であるモルドール国になるということ。魔の指輪もこの山の火で鍛えられることになる。いやいや、本気で面白くなってきた。
だけどあと2回でシーズン1が終わってしまう。シーズン2はいつごろの配信になるんだろう。それまで長い時間を待つことになりそう。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。