富裕層の中国脱出をどう見る?
中国の習近平国家主席が異例の3期目へと突入。先日の共産党大会における新指導部のメンバーは、習政権に賛同する人物だけで固めるという粛清に近い人事だった。独裁政権がさらに強化されたことで、毛沢東を超える勢いを見せている。
そんな中国の現状に対して、あることが起きているらしい。
リンク先の記事は、習近平政権に嫌気を覚え、中国を脱出する知識人・富裕層が増えているというもの。知識人の脱出は文化大革命で見られたような、政府による思想弾圧を恐れたものだろう。
富裕層の脱出は、独裁政権の出現によって民間企業への圧力が強まることを想定したものらしい。実際に世界的な中国企業であるアリババは政府に目をつけられて悲惨なことになっている。だから富裕層は、習近平政権に突然財産を没収されるという事態を本気で考えているそう。それで財産をまとめ、国外脱出をしている人が増えている。
脱出先で人気があるのはシンガボールで、次いで日本とのこと。だから富裕層は本気で日本の土地を購入して、そこで暮らすために移住を始めている。リンク先の記事では、こうした人材が日本に来てくれることを歓迎するという内容だった。富豪誘致のための仕組みを、政府は本気で検討するべきだと述べている。
でも本当にチャンスだろうか? ボクは中国に関しては、かなり疑い深い。
実際に危険を感じて脱出している人はいるだろう。だけどすべてがそうだとは思えない。中国人による日本の土地の購入は、以前から問題視されている。気になるのは自衛隊基地周辺の誰も買わないような土地が購入されたりしていること。
歌手の長渕剛さんが、北海道の土地を外国人へ売らないようにという意見を述べて話題になっていた。長渕さんのファンではないけれど、ボクも彼の意見には賛成。無制限に外国人、特に中国人へ土地を提供することに言いしれない不安を感じている。
財産の没収を恐れて日本へ脱出している富裕層のなかに、中国政府の意図を受けた人物が混在していないだろうか? 中国政府として自国の富裕層が国外へ脱出するのを傍観するとは思えない。むしろ利用しようと思うのでは?
最近話題になっているのが、中国警察の派出所が海外に置かれていること。日本にもあるらしい。その目的は、国外にいる中国人の監視だと噂されている。そんな危険な状況なのに、堂々と国外へ脱出するだろうか? ボクならかなり恐怖を覚える。
昨日の報道では、習近平国家主席が過去の軍内部会議において、尖閣諸島の確保は「われわれ世代の歴史的責務」と述べていたことがリークされていた。ネットではこの発言が、日本に対する事実上の宣言布告だと捉えている人がかなりいる。
知識層や富裕層の中国脱出を、あまり楽観的に考えない方がいいように思う。台湾情勢も含めて、水面下で何かが起きているような気がしてならないから。
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