孤独に良いも悪いもない
たまに見かけるネット記事に、「孤独は寿命を縮める」という内容がある。一般的にな説としては、孤独を感じることで血管系疾患リスクが高まったり、免疫力低下を引き起こすというもの。孤独ゆえ精神的に追い詰められ、鬱的な症状を発症する場合もあると言われている。
その一方で、そうした意見に反論する記事もある。孤独こそが長生きの秘訣だというもの。
「孤独は寿命を縮める」はウソだった…!最新研究が明かす「おひとりさま」のスゴい恩恵
ボクはどちらかといえば孤独を好む。だからリンク先の記事が言わんとすることがよくわかる。孤独が寿命を縮めるのはある意味事実。だけど人間の絆が強すぎると、かえって悪影響が出ることもあるそう。
絆が強すぎる地域では、鬱の発症率や死亡率が高いというデータも出ているらしい。周囲のルールや慣習に従わなければというプレッシャーで、多大なストレスを抱えてしまうのが理由。都会から田舎暮らしを始めた場合、失敗するのはこのストレスが大きいと思う。
ボクのような性格だと、隣近所にあまり関心を持たない都会の方が快適。家族構成から日常の行動まで知られているような地域で暮らすなんて、どう考えても無理。田舎によくあるお裾分けにしても、ボクはそのお返しを考えるだけで頭痛がしてくる。
リンク先の記事では、高齢者が一人暮らしをすることでかえって健康になるという事例が紹介されていた。家事や買い物だけでなく、日常の面倒なことを自分で解決することによって、一連の動きが心身に好影響を及ぼすらしい。
そういえば老人施設で、高齢者にスーパーで買い物をしてもらうというリハビリをやっているところがある。食事のメニューを考えたり、実際に自分で購入することで脳の刺激になるからだろう。
ただこれらの記事を読んだ感想としては、孤独に関してどっちもどっちということ。自分たちの主張を展開するための内容でしかない。
孤独には良いも悪いもない。それが真実だと思う。
孤独に関して注目するべきことは、それぞれの人がどう感じるかということ。心から他人の助けを必要としている人にとって、孤独は命を縮めてしまうものだと思う。だけど他人の干渉を排除することによって、自分を取り戻していける場合もある。
これは個人差というだけでなく、同じ人でも状況によって変わってくる。トラブルが発生した場合、他人の助けを必要とすることもあれば、自力で考えるべきときもある。ケースバイケースであって、孤独そのものに絶対的な意味などない。
普段の生活においても、寂しがりの人は孤独を嫌うだろうし、群れたくない人は一人の時間を大切にするだろう。犬的な人と、猫的な人では感覚がちがう。ボクなんかは群れを作らない猫的な性格なんだろうと思う。
とにかく人間の心理状況を決めつけるような記事に関しては、話半分で読むほうがいい。人間の心なんて常に変化している。決まりきったパターンに常時はまる人なんて、この世にはたった一人もいないだろうからね。
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