快感しかないアクション映画
ボクの大好きなアクション映画にキアヌ・リーブスが主演している『ジョン・ウィック』シリーズがある。4作目が来年に公開予定で、数日前から予告編がネットで流れている。応援しているシンガーソングライターのリナ・サワヤマも女優として出演しているので、いまから待ち遠しい。
ただこの作品はエグいので、暴力映画が苦手な人には無理だろう。とにかく1作品でキアヌ・リーブスが殺す人間は数え切れないほどだから。新作の第4弾を加えたら恐ろしい数になると思うwww
同じくエグいけれど面白い作品に、デンゼル・ワシントンが主演している『イコライザー』シリーズがある。これもすでに2作品が公開されていて、第3弾が来年から撮影に入るらしい。この映画も絶対に見逃せない上質なアクション作品だと思う。
そんな大好きなアクション作品群に加えたくなる映画を観た。予備知識なしで観たけれど、こんな面白い作品だと思わなかった。
2022年 映画#180
『Mr.ノーバディ』(原題:Nobody)という2021年のアメリカ映画。アクション作品でエグいけれど、コメディ要素もあって最初から最後まで楽しむことができた。日頃からストレスが溜まっている人なら、この映画を観ればスッキリすると思う。
主人公のハッチは、妻と子供二人がいる普通のオジサン。金型工場で会計士をしている地味な人物。決まった時間に出勤して、会社と家を往復するだけの人生。長男のブレイクはそんな父を無視しているし、妻のベッカも満足にゴミ出しさえできない夫に失望している。
そんな一家にある日男女二人組の強盗が入った。事前に気づいたハッチは強盗に対応しようとする。ところが息子の活躍で強盗を抑えたのに、結果としてハッチは二人の強盗をみすみす逃してしまう。それでさらに妻や息子から信用をなくす。
ところが幼い長女が大事にしていた、ネコのブレスレットがなくなった。強盗に渡した現金と一緒になったらしい。娘が悲しそうな顔を見せたとたん、ハッチの様子が一変する。隠されていた彼の本性が現れる瞬間だった。
ハッチはアメリカ国防総省、いわゆるペンタゴンで極秘扱いされている人物だった。公式には存在しない人物とされているので、「ノーバディ」と呼ばれている。アメリカ政府公認の殺し屋のような存在で、事情を知っている人間なら彼に手を出さない。
娘を悲しませたなくないハッチは、彼の情報網を使って強盗を見つける。強盗は貧乏な若い夫婦で、まだ赤ん坊を育てている。そんな様子を見て脅しただけで殺さずに済ませた。ところがその帰り道、ロシア人のチンピラがバスを乗っ取って乗客に乱暴しようとする現場に遭遇してしまった。
ここからハッチの本領発揮。チンピラたちを瀕死の状態まで追い込んでその場を去る。ただ厄介だったのは、ロシアマフィアの弟がそのチンピラにいた。ということで最強のロシアマフィアのボスであるユリアンに、ハッチや家族は狙われるという展開。
映画の見どころはハッチとロシアマフィアの戦い。ハッチの父親も同じ職種の人間だったようで、老人ホームに入っているのは仮の姿だった。そのハッチの父をクリストファー・ロイドが演じている。とにかくこのジイちゃんが最高だった。さすが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のドクだけのことはある。
そしてボクはあまり知らない俳優だったけれど、ハッチを演じたボブ・オデンカークという俳優に惚れてしまった。キアヌ・リーブスやデンゼル・ワシントンのように圧倒的な強さはない。結構やられる。だけど絶対に負ける気がしない。そして実際に負けない。だから最後まで笑って見られる。
これは絶対に続編を作ってシリーズ化してほしい。ボクが観た今年一番のアクション映画だったと思う。
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