組織は創るより壊す方が困難
税理士事務所で働いていたとき、何度も法人成りの手続きを代行した。個人で商売をしていた人が、事業の拡大に伴って株式会社等へ移行するというもの。法務局の届けを中心として、税務署、社会保険事務所、区役所等を走り回った。それでも希望に燃える経営者のお手伝いをしていることで、こちらも楽しい気分で仕事ができた。
だけど会社を清算するときは辛い。事業の継続が困難となって会社組織を解散するときは、関わりたくない様々な問題に直面することになる。最悪の場合はこじれた遺産相続のように、肉親同士の争いに巻き込まれることもあった。創るより壊す方が圧倒的に難しい。
中小企業の会社でさえそうなんだから、もっと大きな組織である国家の場合は困難を通り越して悲劇となるかもしれない。いまそんな事態に向き合っている国がある。それはロシア。
もはや西側の政策もプーチン自身も、ロシアの崩壊を止められない理由
以前のブログでも紹介したけれど、アメリカの著名なシンクタンクに共通しているのは、ロシアが10年以内に崩壊するというもの。ウクライナへの侵攻がきっかけなのは事実。だけど国が崩壊する要因はそれ以前から存在していたそう。
もはやロシアが現在の政治体制を維持することは無理、というのが専門家の見解。だから問題となるのは、どのように崩壊するのかということ。リンク先の記事には最悪のシナリオが想定されている。
もしプーチン大統領が辞任、あるいは死去等で政権を手放した場合、誰が後を引き継ぐかが重要。リンク先の記事によると、
・戦争継続と既存の政治的ヒエラルキー打倒を望む極右ナショナリスト
・現体制に利害を有する保守派
・戦争終結とロシアの改革を誓う民主主義運動
という組織が熾烈な権力闘争をするであろうと予測されている。さらに多民族国家であるロシアでは、独立運動が盛んになると見られている。具体的にどのようなことが起きるかはわからない。広大な国土を持つロシアが内戦になるだろというのが最悪のシナリオ。
ただ怖いのはロシアが大量の核兵器を有していること。今月の19日、ロシア前大統領のメドベージェフ氏が恐ろしいことを口にした。欧米諸国がロシアに戦車等の供与を決めたことで、その決定に反論している。
「通常戦力によって核保有国を敗北させれば核戦争を引き起こす可能性がある」
つまりロシアが負けそうになれば核兵器を使うよ、と脅している。この言葉は負け惜しみのようなもので、もし本当にロシアが核兵器を使えばNATOを含めた欧米諸国が一斉に反撃する。それはロシアという国家の崩壊としては、内戦以上に最悪なことになってしまうだろう。
そんなことにはならないだろう思うけれど、核兵器を有しているのは事実。もしロシアの崩壊が避けられないとしたら、西側諸国はその潰し方を本気で考える時期に来ているのかも。中国や北朝鮮を巻き込んだ第三次世界大戦とならないよう、日本を含めた西側諸国は一歩先を読んでいく必要があるような気がする。
ブログの更新はFacebookページとTwitterで告知しています。フォローしていただけるとうれしいです。
『高羽そら作品リスト』を作りました。出版済みの作品を一覧していただけます。こちらからどうぞ。
コメント (0件)
現在、この記事へのトラックバックは受け付けていません。
コメントする