家賃保証会社の選択は難しい
京都から神戸へ引っ越して15年目に入った。今日の京都は大雪で大変らしい。それに比べて神戸はうっすらと積もった程度で、大きな混乱は起きていない。ただJRは広範囲に影響が出ているようで、JR神戸線もダイヤどおりには動いていないらしい。
子供のころから京都の夏の暑さと冬の寒さに慣れていたせいか、神戸の気候は本当に快適。このまま暮らしたいと思っているけれど、これから先の住宅をどうするかという課題がある。
現在は分譲マンション暮らし。だけど死ぬときには資産を整理したいという気持ちがあるので、マンションを売却して賃貸暮らしをすることも考えている。そのときネックになるのが年齢と保証人。年齢の問題はどうしようもない。賃貸にしようと思った時点で、貸してくれる住宅を探すしかない。
だけど保証人を見つけるのは難しい。そうなると必要になるのは家賃保証会社。読売新聞の記事によると、家賃保証会社の利用が増大したことでトラブルが発生しているそう。
家賃保証会社の悪質な取り立て・追い出し、トラブル後を絶たず「深夜に訪問」「回収が執拗」
家賃保証会社の説明はいらないかな? 保証人のない人が住宅を借りたいとき、家主に対して家賃を保証する会社。借りる人は保証料を払うことで保証人が不要となり、家主は万が一の滞納の際に家賃を保証してもらえる。
わかりやすく言えば損害保険と同じ。保証料は掛け捨て保険のようなものだから、普通に家賃を払ってくれていたら家賃保証会社が儲かるシステムになっている。2010年には39%だった家賃保証会社の利用が、2021年には80%にまで達しているそう。
ただ業者が増えたことで、トラブルが起きている。もちろん家賃を滞納するほうが悪い。まぁ、色々な事情があるだろうけれどね。でもその取り立て方法に関して、悪質な消費者金融のようなところが増えているらしい。
深夜に訪問したり、借金してでも返せと脅すような業者もあるそう。家賃保証会社にすれば家賃の滞納者は借金を踏み倒したのと同じ。もしかしたら暴力団と関係している会社もあるかもしれない。
リンク先の記事によると、契約内容について裁判が行われている。高裁では業者の主張が認められたけれど、最高裁でその判断が覆されている。わかりやすい例なので記事から抜粋してみよう。
〈1〉家賃を3か月以上滞納すれば、借り主に知らせず賃貸借契約を解除できる
〈2〉家賃を2か月以上滞納し、連絡がつかないなどの条件がそろえば明け渡しがあったとみなす
ある家賃保証会社の契約書に書かれていた条項。これについて裁判が実施された。最高裁の判断は消費者契約法に違反するというもの。それを受けてこの業者は2つ目を削除。そして1つ目に関しては「支払い能力がないことが明らかとなり、信頼関係が破壊された場合」という文章を付け加えたとのこと。
確かにこの2つは強引すぎる。かといって家賃保証会社の立場も理解できる。こういう事例が増えることで、契約のハードルが高くなるかもしれない。消費者金融と同じで、滞納する可能性が高い人は契約してもらえない、あるいは高額の保証料を取られるかも。
そして審査に落ちた人へ、悪質な業者が接触してくる可能性もある。これからの住宅事情を考えると、これは見過ごせない問題だと思う。もし賃貸住宅を借りる際に住宅保証会社を利用する場合、業者の選定と契約内容の確認が重要になってくる。
ただ仲介業者と住宅保証会社はつながっている。仲介業者に紹介してもらう会社を使うことが前提になるケースが多い。家賃保証会社を選べない場合、悪質な業者でないことを判断することが必要になってくる。分譲暮らしに慣れてしまうと、賃貸は何かと面倒なことが増えそうだなぁ。
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