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高羽そらさんインタビュー

恋愛物語が突然スリラーへ

ネットの世界には嘘が飛び交っている。膨大な嘘のなかから常に真実を見つけ出すのは、どんな人でも難しい時代だと思う。かくいうボクの名前だってペンネームであって本名ではない。まぁ顔をさらしている時点で意味がないけれどwww

 

そんなネット社会の嘘で始まった物語がある。連れ合いを亡くした高齢者の出会いという設定。そこから恋愛物語に発展するかと思いきや、恐ろしいスリラーの世界へと展開した映画を観た。

 

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2023年 映画#35

『グッドライアー 偽りのゲーム』(原題:The Good Liar)という2019年のアメリカ映画。といっても舞台はロンドンで、主演している写真の二人はイギリスの名優なので、実質的にはイギリス映画だろう。その俳優とはイアン・マッケランとヘレン・ミレン。この二人が共演するというだけで、素晴らしい演技を堪能できるのは確実。

 

その予想どおり、最後まで二人の演技に釘付けとなった。タイトルでもわかるように『嘘』がテーマになっている。だから二人は「演技をするという演技」が求められる役どころ。つまり注目するべきは『嘘』の理由。

 

イアン・マッケラン演じるロイは、ネットのマッチングサイトでベティという女性と出会う。そのベティを演じているのがヘレン・ミレン。ところが出会いから双方が嘘をついていたことを告白する。互いの名前が本名でないことを明かし、それぞれに名乗った。そして二人の交際が始まる。

 

ロイの本業は詐欺師。金銭投資を持ちかける詐欺で、映画の冒頭ではその巧妙な手口が披露される。そして彼がベティに接触したのは、資産家の未亡人だと考えたから。そしてロイが想像していた以上に、ベティは資産を持っていることがわかる。

 

ロイは膝の悪い演技をすることで、ベティの家に転がり込むことに成功した。だがそこには祖母を守ろうとする孫のスティーブンが出入りしていた。スティーブンの疑いを交わしつつ、ロイはベティの資産と自分の資産を共有させることに成功する。財産を合わせる方が、より効果的な投資ができるという誘いだった。

 

そしてベティの財産を奪い取ろうとした時、ロイに想定外のことが起きる。むしろ財産を奪われていたのはロイの方だった。ベティはロイを凌ぐほどの演技で彼を騙していた。スティーブンは孫ではなく、彼女が雇った私立探偵。でもベティの目的はロイの財産ではなかった。

 

ここから楽しげな嘘のつきあいから、一気にスリラーへと変貌する。ベティの目的は復讐だった。

 

二人ともイギリス人として相手を騙していた。だけど二人とも第二次世界大戦時にはドイツのベルリンで暮らしていたドイツ人だった。ロイは英語の家庭教師として、まだ少女の面影が残るベティを教えていた。ところがある事件があった、その腹いせにロイはベティをレイプしてしまう。

 

さらにロイはベティの父親をナチスに密告したことで、彼女の父親は収容所送りとなり、母親は自殺してしまう。そしてベティの3人の姉は空襲で命を落とした。ロイに一家を破壊された復讐をするため、ベティが入念に練った計画だったというオチ。

 

ラストはベティの手配した人物によって、ロイは復讐の暴力を受ける。そして病院に収容されるものの、廃人のようになってしまうというエンディングだった。途中からガラッと雰囲気が変わってしまう作品。だけどそう思わせない二人の演技につい騙されてしまった。

 

映画の展開としてベティが嘘をついていることは予測できた。スティーブンが孫ではないことも想定内。だけどまさかあれほどの復讐劇だったと思わなかった。久しぶりに名優の共演を観て、映画の素晴らしさを感じさせてもらうことができる作品だった。

 

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高羽そら|たかはそら(作家、小説家)プロフィール

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高羽そら(たかはそら)
今後の目標:毎年1つの物語を完成させたいと思います。
生年月日:昭和37年5月10日
血液型:A型
出身地:京都市

【経歴】
1962年京都市生まれ。数年前に生活の拠点を神戸に移してから、体外離脱を経験するようになる。『夢で会える 体外離脱入門』(ハート出版)を2012年1月に出版。『ゼロの物語Ⅰ〜出会い〜』、『ゼロの物語Ⅱ〜7本の剣の守り手〜』、『ゼロの物語Ⅲ〜次元上昇〜』の3部作を、2013年7月〜12月にかけて、オフィスニグンニイバよりAmazonのKindleにて出版。現在も新たな物語を執筆中。

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